人間的魅力あふれるMC


このエントリーをはてなブックマークに追加

ここからちょっと広告です。

広告は以上です。

今さっきMAIN STREETから帰ってきたばかりなのですが、僕の人生観そのものを覆すかのような、衝撃的な人と出会いました。

MAIN STREETは今年も激込み。当たり前のようにクラブチッタ川崎の最大収容人数を越えていて、熱気ムンムンでした。
きっと1平方メートルあたりのダンサーの密度が、1年で一番濃い日・場所なのではないでしょうか?

さて、このMAIN STREET、例年ZEEBRAがMCをしているのですが、今年は最初にビデオが流れ、ZEEBRAが出てきて「ごめん捻挫して行けねえ」と謝罪していました。「その代わり、すげえMCをバッチリ代役を用意しといたから」と言って、ビデオが切れます。

同時にステージに現れたのは、ジャージ姿の兄ちゃん。顔立ちは異様に整っていますが、スキンヘッドなので、端正な顔立ちが台無しになっています。妙に場慣れしており、腹の底から響くような低いがなり声で、堂々と「Yo、今年も半端ねえぜ、マジ間違いねえ、すげえダンサーが勢ぞろいだぜ、チェキラ」みたいなことをスラスラとしゃべっています。

しかし、いったい誰なのでしょうこの人は!? 彼は、自分の紹介は全くしません。普通こういったイベントのMCはラッパーで、さりげなく自分の売り込みをするものなのですが、この人には鼻からその気がないよう。
このMC、「ZEEBRAの野郎は捻挫だ。あいつにゃスポーツは向いてねえようだな」と、ZEEBRAに対しても完全に対等な様子。もしかして超大物? でも誰だか全然判りません。

いや、ふと思いついた人はいるのですが、まさかそんなセレブが、こんな場末のイベントのMCに、しかも急な代役でホイホイと出るはずがない……

周囲の誰もが、彼が誰だかイマイチ判ってない様子。会場中に疑問の空気が漂ったまま、イベントは続いていきます。ダンサーのショーとショーの合間に、MCがしゃべります。

MCは酒をかっくらっていたらしく、どんどん訳が判らなくなっていきます。

ゲストのColorのATUSHI(EXILE)が誕生日だったのですが、彼らのライブ終了後、キャーキャー言ってるファンの女の子たちを前にしながら、「ツヨシに拍手ー!」と叫びます。EXILEな彼らに興味がないのがバレバレです。

オマリオンがシークレットゲストで、ライブをしたのですが、終了後「オレこの人たち知らねえ」素直に告白する始末。

ハウスのダンサーのショーの後では、「オレ、ハウスは知らねーんだけど、まあこんな感じ」とか、これまたファンが聞いたら怒りそうだけど感じたままのことをしゃべります。

今回のMAIN STREETの出演ダンサーは、AppleのiPod shuffleのCelebrity Playlistsに選ばれているのですが、そのことを誇らしげに主催者が紹介しているその隣で、「オレ、パソコンわかんねー」と満面の笑顔で大声で言い続けます。キーボード叩く仕草をしては「わかんねー」を連発し、酔っ払ってるのもあいまって、なんだか楽しそうです。「アップル、難しくてわかんねー」「オレにパソコンは必要ねーぜ」。って、いや待って大事なスポンサー様なのに! 主催者の話の中で、判る単語(例:ホームページ)とかがあると、急に得意げ「ホォォォォォムペェェェェェジ!」とか叫んでいます。

ムチャクチャなMC
でした。

しかし。

不思議なことに、どんどん彼のことが好きになっていくのです。
態度にも声にも一切の気後れや打算がなく、ただ思ったことを正直に満面の笑顔でしゃべる彼。
なんだか輝いています。オーラがビンビンに出ています。

彼はいつも堂々としています。
そして、オープンです。
だから、隙だらけです。
そしてだから、とても魅力的です。

いったいどれだけスクスクと素直に育ったら、あんな風になれるのでしょう? 奇跡を見ているようです。
彼のオーラを浴びていると、こっちまで元気になっていき、何をクヨクヨしているのだろうと、自分の悩みが馬鹿馬鹿しくなっていきます。
同時に「ああ、あれでいいんだ」と、気が楽になっていきます。
人は、細かいことはどうでもよくて、ああやって、素直に堂々と開けっぴろげでいればいいんです。
そして、思い起こしてみれば、自分だって(そして他のみんなだって)、ほんの少し前まではああだったし、今でもああいう部分があるじゃないですか。
それは長所で、伸ばすに値する資質なのです。

僕は彼を見ながら、目の前の霧が晴れていくような、爽快な気分を感じました。

明け方になり、イベントが終わるころには、すっかり彼のことが好きになっていました。
でも、ついぞ名前が判らずじまい。
帰りに、出口で友だちと「あのMCは素晴らしかったね」「でも誰なんだろうね」といった話をしていたら、となりにいた若者が、ボソッと教えてくれました。

「あれ、真木蔵人ですよ」
 
 
 
 
 
真木蔵人!
俳優の!?

うすうす「もしかしたらそうなんじゃないか」とは思っていましたが、まさか本当に本人とは!
いや、彼がZEEBRAと親友なのは知ってましたよ。ヒップホップが好きなのも知ってましたよ。
でも僕が知ってる真木蔵人は、たとえば「あの夏、いちばん静かな海」とかに出てる、俳優としての彼だけだったんです。

まさかあんなに、なんというか、人の好い元気な黒人少年みたいだったとは……

一気に真木蔵人の大ファンになりました。ブログやってくれないかなあ……あ、でもパソコン全然できないんだっけ?
 
 
Maki2005043001_1サーファー・真木蔵人
富山 英輔 (著)

[Amazonで詳細を見る]

Ads by Google

コメント

コメントは、Twitterやはてブに、以下のボタンから本記事のアドレスつきでツイート/ブクマしていただくと、上にあるzenbackのウィジェットに反映されます。
  このエントリーをはてなブックマークに追加
または同ウィジェット内のFacebookコメントでお願いしますー。

Facebookのシェアは……されても誰だかわからないのですが、シェア自体は嬉しいので、下にボタンを置かせていただきます。よろしくお願いします。