RSSについて時々忘れがちになること


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FEEDBRINGER」というサービスが出ていました。ブログやニュースサイトが提供しているRSSとかを使って色々するみたい。Bloglinesっぽい。

でもさ、ちょっと思うのですが……

RSSとかフィードとかって、ユーザーが意識すべきものなんですかね?
ちょっと最近この件で周囲が不穏なので、当たり前の話、かつ面白おかしい話じゃないのですが、書いておきます。
いや本当に、ピンとくるのは極少数の、特殊な業務に従事ている人だけだと思うので、興味がある人だけ、お読みください。すいません……

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RSSって、最近良く聞きますよね。最近あちこちで、上司から

「RSSについてはどのような戦略を持ってるのか」

と聞かれて困っているIT担当者を、よく見ます。
時々相談受けたりもするのですが、僕の回答はいつも決まっていて、

「そんな質問はおかしい。その上司がそもそもそんな質問をすること自体が間違ってると思う」

と返しています。
 
 
 
だってRSSって、ブログやSNS、SBS、PodCastingみたいにサービスとして独立しているものじゃなくて、ただの技術じゃないですか。
RSSが流行りはじめた当初から言われていたように、これは裏方に属するものであり、エンドユーザーが「このサイトのRSSをどうこうして」とか考える必要は、ないと思うんですよね。
 
 
 
人によって違うかもしれませんが、僕は、RSSの肝は「通知サービス」だと思っています。そのサイトのRSSさえ常に監視していれば、デザインの変更に惑わされることなく、そのサイトの更新状況を知ることができる、という。

だから、この特徴をそのまま個々のサイトに当てはめれば、それは「お気に入り」「ブックマーク」に「アンテナ」機能がついたものとなります。

サーチエンジンの検索結果をこれに当てはめれば「クリッピングサービス(自分が設定したキーワードで新しい情報が登録されたら、自動的に通知される)」になりますよね?

クロネコヤマトの宅急便にこれを当てはめれば、GPSと連動して「自分が送った荷物が今どこにあるか」みたいなことがリアルタイムに判るようになるかもしれない。ココセコムにこれを当てはめれば「徘徊中のおじいちゃんが今どこにいるか判る」ってことになるのかな?

レストランが「今日のオススメ」を毎日RSS配信する、なんてことも考えられますよね。そうすれば周辺のサラリーマンが「へえ、今日のオススメは焼きウニか。行ってみようかな」とパソコンの前で思うかもしれない。
ダンス教室がRSSを配信してくれれば、「なんだ、今日のレッスンは、先生代行なのか」みたいなことが、行く前に判って便利です。

会員制コミュニティとか有料サービスがRSSを吐けば、これらのサービス最大の弱点である「中に入らないと判らないから入らない→会員が増えない」という問題を、解消できます。

複数の、互いに喧嘩しているブログのRSSを1つにして時系列でソートすると、論争の流れが判りやすくなって便利かもしれませんね。
あちこちからRSSを集めてパースして格好よく並べるだけで、ちょっとしたニュースポータルの作成も可能です。何故かあまりやってる人を見ませんが。
 
 
 
で、上に書いたことはどれもそうなのですが……別にRSS使わなくてもいいんですよね。
RSSについて

「こいつの特徴はなんで、それを応用すると何ができるだろう」

と考えることは重要ですが、

「RSSを使って何かサービスを作るべきだ」

というのは、明らかに考えの方向性が正しくなく、そうやってできあがったサービスは、細部がことごとく致命的なほどに間違っていて、担当者の努力もむなしく流行らず終わっていく、といったことが多いと思います。

でも、仕事をしている過程で、時折、ついついこのことを忘れてしまいがちなので、注意が必要です。
   
 
 
FEEDBRINGER」はマニア向けのサービスだと思うので別にいいと思うのですが、一般の人に使われたいと願うサービスを作る際に、こういうモノが出来上がってきてしまうと、「けっこう頑張って作ってるのに、思ったより使われないなあ」という結果を招くことになるかと。
僕はプログラマではなく企画屋なので、こう考えます。
重要なのは「RSSを使って何をするか」ではなく「RSSの特徴を生かして、今までになかったどんなサービスを作ることができるだろうか」です。
だから、まずはじめに、サービス名称として「RSS」とか「フィード」とか使うのはどうかと思います。サービスの説明としてこれらの言葉を使うのも、僕だったらやめておきます。
また、そのサービスは、RSSを使ったからこそ可能になった特徴を、誰にでも判るレベルで実装しているのが理想です。
「誰にでも判る」というのは、おばちゃんでも理解できて、その道のプロでも感心する、という意味です(by 糸井重里)。
最後に、それは今までにない新しい機能をもったサービスなのだから、それを一般の人たちに、判りやすく徹底的に説明/認知させていかなくてはいけないと思います。
それはまず、ユーザーインターフェースやデザインの問題となります。「このボタンの名前をどうするか」みたいな。デザインがシンプルなのは重要ですが、シンプルなだけでパッと見わかりにくいのは、意味がありません。
そしてさらに、プロモーションしたり、キャッチコピーを試行錯誤したり、ヘルプを判りやすくしたり、コミュニティやエヴァンジェリストを育てたり、そのサービスの面白さをコンテンツとして見せていったり……これらを、実際のプログラミングと同程度、あるいはそれ以上に重視するべきでは、というのが、僕の考えです。
また、上記に書いたことは、どれかをやればいい、ではなく、全てやる必要がある、と思います。
 
 
 
ちなみに余談になりますが、「ブログ」の場合は、提供するそのサービスが「ブログかどうか」が、すごく重要でした。だから「ブログ的な機能を色々実装した新しい日記サービス」みたいなものもブログブーム中に色々リリースされましたが、みんな廃れていってしまったんだと思います。
最近の流行り言葉だと、「PodCasting」がそうだと思います。これは、そのサービスが「PodCastingかどうか」がとても重要なので、だからたとえ「なんだ、ただのラジオじゃん」とか「ただの音声ファイルじゃん」と思っても、しっかりとPodCastingらしい機能や文言、デザインやユーザーインターフェースを用いて、堂々と「PodCastingです!」と紹介していくべきかと。

特にIT系の場合、技術内容によって、それをサービスに応用させていくときのポリシーが変わるんですね。ここはとても重要でテストに出ます。「RSS」は、あまりにも流行りすぎて技術者以外の人が注目しはじめてしまったおかげで、「ブログ」や「PodCasting」と同じ扱いをされる場合を時々みかけるので可哀想だな、というのが、僕の感想です。
でもフィードの発想自体は、とても魅力的ですよね。foafやAtomといったまた別のフィードにも、RSSみたいに、色んな使い方を見つけていってあげたいものです。

p.s.ちょうどコグレさんとこに、この記事の裏づけになるようなデータがあったので、相互リンクしておきます。

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