風をひらく -世界を深く理解するための、伝統的な耳の訓練法-


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たびたび「小鳥ピヨピヨ」でも取り上げている()、僕の愛読ブログの1つ「Native Heart」の北山耕平さんのワークショップに行ってきました。
名前は、「風をひらく -世界を深く理解するための、伝統的な耳の訓練法-」。

 
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これは、「インディアンの伝統的な『音の聞き方』を学ぶ」というワークショップです。

先住民族は、世界を「人工」と「自然」に分けて自分たちは人工の方に住む、ということを目指しておらず、
自分が自然の中に溶け込んで自然の一部になる、ような生き方をしていたそうです。

自然界の中にいるので、常に周囲から情報を集め続けていなくてはいけません。
そのための、最も広範囲に情報収集ができるツールが、「聞くこと」でした。

自分が聞きたい音だけを選択して聞くのではなく、周囲の音すべてに「耳を傾け」て、どこで何が起きているのかを把握していく。
「聞く」が全てのはじまりだそうです。そして「観る」「覚える」「シェアする」と続きます。

 
この聞き方を「風をひらく」と詩的に表現したのは、植物学者で詩人のチェロキー・インディアン、ノーマン・ラッセルの父親だそうです。
やり方は、以下の通りです。

  1. 【準備】 夕方ごろ、誰にも邪魔されず、1人で静かに座っていられるところを見つける。
    できるだけ周囲に人がいないほうがいい。雑音は多少あっても構わない。姿勢はなんでもいい。浜辺、公園、ビルの屋上、ベランダなど。

  2. 【最初の風をひらく】 目を閉じて、自分を中心とした半径10mくらいの円を想像し、全神経を耳に集中し、その中にある音の1つ1つに、耳を傾けていく。
    遠くにある音は無視する。最初は聞き分けるのが難しい。
    大体30分くらいはかかるのかな? 全ての音に耳を傾けたと思ったら、目を開き、音の発生源を1つ1つ目で確認していく。

  3. 【次の風をひらく】目を閉じて、今度は半径40mくらいの円を想像し、再びそこにある音の1つ1つに耳を傾けていく。
    その際、最初に風をひらいた時に認識した音と、次の風をひらいたときに認識した音は、ハッキリと聞き分けること。
    全ての音に耳を傾けたと思ったら、目を開き、音の発生源を1つ1つ目で確認していく。

慣れてきたら、3つめ、4つめと、ひらく風を増やしていくそうです。
しまいには、谷全体とか、何キロも先といったところまで、風をひらいていくことができるようになるとのこと。僕たちの耳は、自分で思ってるより、よほど高性能なんですね。

 
僕はこれを、町田の野津田公園という、雑木林が残っている公園でやりました。
何種類もの鳥の鳴き声や虫の羽音がしました。風で草が揺れる音がしました。自分の心臓の鼓動も聞こえました。
何度も蚊が気になって中断しながら(笑)、終わってみると、自分の耳が妙に研ぎ澄まされていることを感じました。

耳がこのような状態になっているときに、焚き火の周りに集まって物語を聞いたりすると、聞き手も「モノを聞く」準備が整い、語り部の声と周囲の音が混じり合って、とても良い感じになるそうです。

 
さて、ワークショップの合間合間に、北山さんは、いろいろな話をしてくださいました。
それは主に、先住民族(インディアンや縄文人)の世界観、先住民族から見た現代の病、教育のあり方、についてでした。

いやはや全くこの人は……僕の周囲の誰も、ほんの少しだって持っていないような類の知識と知恵を、大量に持っている。
それは基本的には、ネイティブピープルの知識・知恵です。日本の場合は「縄文人」ですね。
今とは異なる「もう1つの世界」の知識。人間と他の生き物が、支配する/されるの関係ではなく、人間は自然の一部だった時代の知識。
北山さん自身も、初めてお会いしましたが、ユーモア感覚に溢れてそうな、優しそうなおじさんでした。

話は拡散方向だったので、僕がここで北山さんの話を適当にまとめることはやめときます。興味をお持ちの方は、北山さんのブログ書籍を読んだりしてみてください。
あと、6月21日に、富士山麓でトークイベントやるそうなので、それに行ってみてもいいかもしれません。

ああ、そうそう、ちょっとウロ覚えなのですが、確か、「ヤフー!」というのは、インディアンのとある部族の言葉だそうですよ。
意味は……誰かが物語を語っているときに、「話を聞いているよ」ということを語り手に伝えるために、合間合間に入れる合いの手だったそうです。

 
 
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北山 耕平 (著)

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