道端に、結婚式用のスピーチ原稿が落ちていた


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ある肌寒い日、散歩をしていたら、道に細かく折りたたまれた紙が落ちていた。
好奇心に負けて、拾って広げてみる。どうやら、結婚式用のスピーチ原稿らしい。こんなことが書かれていた。

 
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カイさん、タムユウさん、本日はご結婚誠におめでとうございます。わたくしは、新郎新婦の友人の、いちると申します。本日はこのような祝いの場で祝辞を述べさせていただく機会をいただき、大変恐縮しております。

スカートとスピーチは短ければ短いほどいいし、スタートアップベンチャーの仕事の進め方とスピーチは早ければ早いほどいいと言われています。
ですのでわたくしの祝辞も、短く早く切り上げさせていただきたく存じます。あくまでもわたくしが短く早いのではなく、このスピーチを短く早くしたいということでございますので、くれぐれも誤解なきよう、よろしくお願いいたします。

(注意:爆笑の嵐が収まるまで、話すのを待つこと)

さて、新郎のカイさんについてですが、彼の表面上の良さは、「マニアックなのにリア充」なことだと思います。

カイさんはマニアックです。彼は決して流行り廃りや世間の評判に惑わされることなく、必ず一次情報から、自分の目で見て判断します。だからいろんなことに詳しいし、一家言持っています。

例としては、わたくしはその昔、iPod全盛期に、東芝gigabeatについて熱く語る彼を見たことがあります。確かにgigabeatは良い製品なのですが、みなさまの中に、iPodを買うとき、真剣にgigabeatと比較検討したことある方は、どのくらいいらっしゃるでしょうか?

あれだけの知識や検討を蓄えるには、かなりの時間を一人で過ごさなくてはいけないでしょう。彼には「マニア」な要素があると思います。

一方カイさんは。「リア充」でもあります。彼は、交際範囲が極めて広いジャンルにまたがる、非常に人脈の広い人です。

理由はひとつには、彼の話題が幅広い、ということがあると思います。ネット、電子機器、業界ネタのみならず、テニス、お笑い、漫画、お酒、音楽、料理、ドラマなどなど、いろいろなことが好きだし詳しい。

それと彼は、その気になれば、縦横無尽にダジャレを使いこなしながら、軽妙に会話を繰り広げ、周りを自在に楽しませることができる、非常に貴重なスキルを持っています。わたくしは何度となく、大勢の飲み会やパーティの席で、初対面の人に「いやーキミ、いいね!」と褒め称えられる彼を目撃したことがあります。

わたくしにとって彼は、とても大切な、仲の良い友人です。そしてそう思っている人は、恐らくカイさん自身が把握しているより、遥かに多くいることでしょう。

「マニアック」と「リア充」。
一見相反するようなこの2つが、カイさんの中では矛盾なく共存しています。
何故なのでしょう?

あくまでも私見ですが、もしかすると、こういうことなのではないかという仮説を、僕は持っています。

彼の心の奥底には、この2つを包括する上位概念があるのです。
それは、「自分に正直に生きる」という覚悟。

他の何かに流されず、あくまでも自分に正直でいることにこだわる。
流行り廃りやトレンドより、周囲の評判や評価より、目先の損得や利害より、他者からの承認や世間体より、想像する未来より、過去の記憶や経験より、怠惰や恐怖や誘惑より、自分自身で考えたこと、感じたことを優先する。

自分に正直に生きるのは、時として非常に難しい場合があります。勇気も必要だし、不利で損な選択をしなくてはいけないときもあるし、自分の意見を作るために努力しなくてはいけない。でも彼は、それをします。上手くいっていても、納得がいかなければ、仕事を変える。みんながiPodを買っているときでも、自分は東芝gigabeatを使う。

タフで、面倒くさい生き方です。
でもいつもブレずに自分に正直でいるという、ぶっとい芯を持つ人だからこそ、僕は彼の話を素直に聞けるし、信頼できるし、一緒にいて気の許せる楽しい友人だと感じられるんじゃないかなと、僕は思うのです。

それに、彼はとても優しいですしね。

さて、そんなカイさんのご結婚相手であるタムユウさんですが、わたくしは実は、カイさんより先に、彼女に会っています。

あれはもうずいぶん昔の、iPhoneの発売日前日のとき。わたくしはギズモード編集長として、頭にiPhone帽子をかぶって徹夜で表参道の行列に並ぶという、祭のような苦行のようなことをしていました。そこで誰かに彼女を紹介されたのです。

お祭り状態でテンションのおかしい人たちの中にあって、彼女はまるで爽やかな春の風のようでした。肌は絹のように白くきめ細やかで、誰とでも笑顔で接し、かつ自分や自社製品やサービスの強引なアピールはなく、上品でした。
あまりに感じがいいので、その後は何の連絡をとっていなかったにも関わらず、数年後にMOTのベトナム料理カフェで偶然再会したときも、すぐに思い出したほどでした。

カイさんよりも先にタムユウさんの魅力に気づいていたことは、わたくしのささやかな自慢でございます。
わたくしの知る限りにおいては、彼女は余計なコンプレックスや歪みがない、実に自然体な人です。もしかしたら何かをこじらせすぎて一回転して自然体に見えているだけかもしれませんが、結果として感じが良いわけですから、結果オーライなのではないかと思います。

この二人は、わたくしの中では全く接点がなかったのですが、まさか結婚とは! 人生というのは本当に何が起きるかわからないものです。
しかし、話を聞けば聞くほど、そして一緒にいるところを見れば見るほど、この二人は趣味や笑いのセンスや人との距離感など、たくさん似ているところがあると思いました。

大変お似合いの二人に、心よりお祝いを申し上げます。最後は月並みな言葉となりますが、末長くお幸せに!

 
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