なぜTwitter社はTweet数を外部に公表しないことにしたのか?(2015/11/6追記)


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来月から新しくなるTwitterボタンから「Tweet数」の表示が消え、かつ、独自ボタンにTweet数を表示するjsonも廃止されるそうで。

Twitter:ツイート数取得API「count.json」提供終了のお知らせ

これ、メディアやサービスやブログ運営者にとっては超大ニュース(だけどあまり大騒ぎになっていない)んだけど、とにかく不思議で不思議で仕方ないのは、どうしてTwitterはこんな「Twitterボタンの価値を損なう」決定を下したのかということ。

サイトで「どの記事がどのくらいTwitterでシェアされたか」を見れるからこそ、読者はどの記事を読めばいいのかわかるのに。Tweet数表示は、サイトの離脱率を下げたり、サイトにファンをつけるのに、大きな役割を果たしていたはずです。

また、書き手は自分の記事のTweet数が上がれば、「やったー! バズってる!」とモチベーションを掻き立てられるし、メディアはページビュー以外の価値を広告代理店などにアピールすることができていたはずだと思うのに。

Twitterボタンをサイトに置く価値が、ゼロになるとはいわないけど、かなり少なくなるんじゃないかと思います。

なんでだろう? サービス企画を生業としている者としては興味深いです。
Twitter社くらい大きなサービスが、単にサーバー負荷のためだけにこの決定を下したとは思えないし……

ちょっと考えてみようと思います。

基本的には、ツイート数はTwitter社が「販売」したいのでしょう。GnipというTwitterのデータ再販業者をTwitterが買収したので、「自社サービスにツイート数を表示したい人はお金を払ってね」というサービスを展開する可能性はひとつあると思います。

もうひとつは、将来的に、Twitter社はメデイアに、ニュースそのものをTwitterに配信して欲しいのかもしれません。最近Facebookの「Instant Articles」とかSnapchatの「Discover」とか、あるいは日本だとスマートニュースとか、自分のサービス内にメディアのコンテンツを置く試みが流行っています。これらの目的は「ユーザーを自サービスから離脱させないこと」です。
Twitterも最終的にはこれをやりたいのかもしれません。今の「ニュース」ボタンを拡張して、「そのコンテンツのツイート数=ソーシャル拡散数を知りたければ、Twitterにコンテンツを流してね、そしたらツイートアクティビティでそのコンテンツの『拡散度』を数値化できるよ」みたいな。
そして、そのためには、外部に置くTwitterボタンが便利では困る。

ただ上記2つの理由でTweet数表示がなくなるのだとすると、Twitter社はロングテールの小さなブログやサイトやメディアなんか相手にしていない、大手メディアとしかやりとりする気はない、ということになりますね。
Twitterはそんなこと考えない会社だと思うのですが、どうなのでしょうね……気になります。

一方で、最近のサイトのトレンドとして、「あえてTweet数を表示しない」というのも確かにあります。米国で流行っているサイト、例えばQUARTZとかozyとかBuzzfeedは、Tweet数を表示していません。それぞれ自分たち独自の指標数値を表示しています。日本にもそれを真似したサイトがいくつか出てきています。
そういうアメリカの動向を見て、「もうTweet数表示は不要だね」とTwitter社が判断したのかもしれません。

でも、日本ではあの「Tweet数」とやらは、とても重要視されているのですけどね。最近はBufferなどのツールでより詳しげな情報も「生成できる」ようにはなっているし、Twitterボタンを押された数だけであればGoogle Analyticsでもわかりますが、「Tweet数」といったぶっとくシンプルで客観的でわかりやすい数字も必要とされていると思います。

Twitter、開発拠点を日本に新設」と言っている割には、日本のユーザーのこと知らないんじゃないの? あるいは割とどうでもいいんじゃないの? という気もしてきます。僕としてはむしろ逆に、Twitterは、サイドバーに「たくさんTweetされたこのサイトの記事ランキング」みたいなウィジェットを提供したり、そもそもそのページがTweetされた数を漏れなく表示するようにしたり(今までは一定時間立つと消えていた)、自分がRTまたはお気に入りしたリンク全体を全文検索できるようにして、「インターネット全体のコンテンツの価値をTwitterが数値化している」といった大きなビジョンを目指したらいいんじゃないか、くらいに思っていたのですが。

その辺、温度感や意識の違いがあるのでしょうね。興味深いです。

いずれにしろ、どうしてもTweet数を表示したい人は、お金または技術力があれば、Tweet数を購入するかStreamingから地道に取得して自分のサーバーに蓄積するかBuffer的なサービスを利用していけばいいので、完全に方法が絶たれたわけではありませんが……
なんとなく釈然としないですね。Twitterみたいにプラットフォーム化しているサービスには、大手と組もう大手と組もうとわらしべ長者するんじゃなくて、「何も持っていない小さなところがどんどん伸びて大きくなる」ようなことを支援して欲しいと思うのですが。

 

追記:粋な方がcount.jsoonというサービスをはじめたそうです。動きはcount.jsonとほぼ同じ。

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