『シドニアの騎士』最終巻感想


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『シドニアの騎士』の最新刊が出てなので何気なく読んだら、まさかの最終回! で、歯が抜けそうになるほど驚きました。

そして数日経過。ようやく冷静になってきたし、そもそも弐瓶勉作品は誰かと語りあいたくなるモノなんだけどまだシドニア最終回についての感想はそれほどネットに載ってるわけではなさそうなので、今後も現れるであろう「うわーこの終わり方どうなの!? 他の人の意見を聞きたい!」という方々のために、僕の感想を記しておきたいと思います。

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まず最初に、ストーリーは素晴らしく良かった! と思います。流れはスムーズで、そのスムーズな流れが、何回か読み直せば読み直すほど身体に馴染んで、気持ちよくなっていきます。

最終回近いんだから谷風が無双になるのも気持ちいいし、落合とのバトルも手に汗握るし、直後のつむぎも涙涙だし、大シュガフ船殲滅の瞬間の絵も超格好いい。勝利の瞬間まではずっと「これはもうダメだ」という絶望的な危機の連続で、見ててハラハラするし飽きない。そして谷風とつむぎの物語もガッツリと最上級のハッピーエンド。これ以上は望むべくもありません。まさに王道SFロボットエンタティメントの王道な終わり方で、とてもスッキリしました。

メインストーリーだけではなく、他のほとんど全てのキャラについても、「どうなっちゃうの?」というサブストーリーをしっかりと回収しています(弦打レベルまで!)。

一方で、ストーリーじゃなくて設定の方には、モヤモヤが残りました。まあ……弐瓶勉さんの作品なので設定にモヤモヤが残るのは覚悟していましたが、他の人の感想が聞きたい方は、たぶんその多くが「設定のモヤモヤを共有したい」んだと思いますので、僕の勘違いしている部分も含めて、モヤモヤを書き出します。

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● エナ星白につむぎの精神を移植したことについて

いや驚きましたよ。僕は元々「つむぎ=エナ星白+人工で作った人間の精神」だと思っていたんです。人間とエナの融合だから「融合個体」と呼ばれているし、元が星白だから、長手との相性もいいし、紅天蛾に特別なライバル心を燃やした(姉妹のようなものだから)。

だからつむぎができた時点で、エナ星白はなくなったと思ってたんですよね。
それに、人間つむぎを作る元になった「シドニア血線虫」は、宿主をコントロールして簡単な命令を実行させることしかできず、ちゃんとした人間の人格は転写できないと思っていたんですよね。

でも実際は、あの、ディズニーだったら「奇跡が起きた!」で終わらせるような類の感動的なラストシーンは、実態としては「エナ星白に、つぐみの人格を転写したシドニア血線虫を移植して動かしているもの」なんですよね? それってちゃんとコミュニケーションとれるの……? と、なんかモヤモヤが残ります。

 
● 最後に出てくる子ども、谷風長閑(のどか)について

誰と誰との子どもなんでしょうね?
つむぎと谷風の間の子どもであって欲しいのですが、谷風がつむぎをコクピットに入れたとき、「つむぎを抱っこするのも久しぶりだな」というセリフを吐いたり、あと艦長の小林があまりにも超余裕な余生を過ごしていたりするのを察するに、もしかして、つむぎとの間には肉体的な関係がなくて、あの子は艦長と谷風の間の子……? という穿った見方もしてしまいます。

 
● 結局、奇居子(ガウナ)とはなんだったのか?

ガウナは人間に対して何がしたかったんでしょう? 最後に惑星セブンにエナを撒いたのは何故なんでしょう?
それと、ガウナに関係して、カビとは何なのか? 誰があれを(穴の空いたチーズのような構造体の中に)置いたのか?
あまりにも謎すぎます。最初の「なんだかわからない超強いものは、こちらに対して何かをしてきている。それはこちらから見ると結果的には攻撃に見える」という状態から何も解明されず、結局最後まで来てしまいました。

ラストに、ガウナと人類とのコミュニケーションのパートが欲しかったな、と思います。
 
● Gantzのラストについて

全然関係ないのですが(謎の量と敵の強さの絶望感という意味では、僕の中では繋がっているのです)、僕はシドニアの騎士の最終回を読んで、何故Gantzのラストがあんなことになったのかについて、理解を深めました。
あれは作者なりの読者サービスだったんですね。作者としてはGantz周りの「謎」はどうでもよくて単にSFアクションを描きたかっただけなんだけど、あれだけ伏線や秘密をばらまいてしまった後では、読者はある程度は謎が解明されないと納得いかないだろう。だからQ&Aコーナーみたいなものを作って、解説本のように、一問一答形式でわかりやすく疑問に答えていったと。
でも読者側としては納得できないQ&Aで、ネットが炎上した、と。それを読んだ作者の奥浩哉さんは、次作「いぬやしき」でその炎上をネタにして、メンタルの強さを見せつけた、と。

謎部分を放り出したシドニアの騎士。
謎部分の解説も試みてアレな結果に終わったGantz。
作品の終わらせ方というのは、ほんと難しいのですね……

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まあ好き放題書き散らかしてしまいましたが、結論としては、シドニアの騎士最高です! 6年間お疲れさまでした!
たぶんこれから何度も読み返すし、アニメの方も楽しみにしています。アニメしか見てない人はぜひ原作も。原作面白いですよ(僕はたいていの作品について原作厨ではあるのですが)。

それと、もちろん、弐瓶勉さんの次回作も期待しています!

 

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