今、アメリカでは、BLOGの可能性を指し示す1つの指標として、「ゼンタガイスト」という概念が流行りだしていると聞きました。
「ゼンタガイスト」とは、ドイツ語で「時の魂」の意味(スペル/発音共にいい加減)。ほら、BLOGって、何年何月何日何時何分にその記事が書かれたか、判るじゃないですか? あと、Feedbackとかbulkfeedsとかココログルとか使うと、ほぼリアルタイムにそれを検索できる。
例えばそれが何十万人分集まると……ある期間に、色んな人が何に興味を持っていたか、調べることができるようになります。例えば、
- ドラマの放送後に、みんながどんな感想を抱いたか
- テロが起こった瞬間、皆が何を考え、何を訴えようとしたか
- 今年いっぱい、「イケメン」について、みんながどう反応していたか
などを、リアルタイムに検索可能になるという考えです。
これが積もり積もると……BLOGはある意味「個人の年代史」ですから、「大勢の一般市民の年代史」がインターネット上に誕生することになります。
それは、たとえ作者がお亡くなりになったとしても、その人の記録が、「大勢の一般市民の年代史」の一部として永遠に残る可能性があることを示唆しています。
既に、Webページそのものを、人類の歴史の記録として保管する「インターネット・アーカイブ」というプロジェクトは始まっているようです。
非営利団体の『インターネット・アーカイブ』と米アレクサ・インターネット社は最近、このツールを使った無料サービスを公開し、アーカイブに所蔵されたデジタル・スナップショットを見られるようにしている。アーカイブは、インターネットのかつての姿と、過去5年間でインターネットがどう進化してきたかを示している。
BLOGは記事をRSSとかでも発行するから、このようなアーカイブの作成は、より簡単になる可能性がありますね。
このような概念の元、様々なサービスが実現されていけば、将来的には、今、みんなが楽しみのために書いているBLOGの記事が、当時の人々の生活や思想を反映した貴重な資料となっていくのかもしれません。
いや、でも、待ってくださいよ? ということは……
この「小鳥」も、人類の歴史の一部を成す貴重な記録として、インターネット上に永遠に残るってことですか!?
こんなにくだらないのに!? 例えば、以下のような記事も残るってことですか!?
- タイガーウッズ、コミケに行く
- 「週刊わたしのおにいちゃん」、アマゾンのベストセラーリストを独占
- ”クエンティン・タランティーノ”のホームページへようこそ
- それはキャリアウーマンと言うのか否か
- 男子中学生がついた本質
……身が引き締まる思いです。後の世に至るまで延々と馬鹿扱いされないよう、気をつけたいと思います。