父が、最近仕事が忙しかったので、リフレッシュのために、久しぶりに映画を見に行ったそうです。
しかし、不満が残っている様子。先日久しぶりに会ったので、詳細を聞いてみました。
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「なんか最初はね、とても綺麗なところで魚釣りの場面だったんだよ」
ふーん。
「そうしたら、急に登場人物が首を絞めはじめたんだ」
なるほど、それで?
「どうなるんだろう、って思ってたら、急に今までの綺麗な景色が切り替わっちゃってね」
え?
「なんだか、すごくオドロオドロしい場面になっちゃって、さっきまで首を絞めてた人も出てこなくなっちゃったんだよ」
んー。
「あとはずっと戦ってばかりでね。お父さん、さっきの魚釣りのシーンはいつ戻ってくるのかなあって思ってたんだけどさ……結局、2度と魚釣りの場面にはならないで、首を絞めていた人も2度と登場しないまま、映画が終わっちゃったんだよ」
えーっと、それさ、もしかして……
「お父さん、一体どういう内容の映画だったんだろうって、一晩中考えたけど、判らなかったなあ……」
その映画、ロード・オフ・ザ・リング3じゃありませんか?
「あーそんな名前の映画だったかなあ。とにかくアカデミー賞たくさんとったやつだよ」
…………あのね、しょうがないよ、それ「3」だから。
「1」と「2」を見ないとね……
「あー、そうなんだあ」
いやいやそんなに笑ってないでさ! 「1」と「2」を見ようよ! DVD買ってあげるからさ!
「いやぁお父さん、リラックスするために映画に行ったのに、かえって悩みが深まったばかりだったよ」
いやだから、諦めないでよ。「1」と「2」を見てくださいよ。頼むから。
「あの綺麗な魚釣りのシーン、どこいっちゃったんだろうねえ」
「1」と「2」を見たら判るから、ほんとに。DVD買って送ったら見てくれますか(泣)?
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僕は父に「1」と「2」を見るよう懇願を続けました……果たして、そろそろ見てくれたのでしょうか? 近いうち連絡を取ってみようと思います。