こんなニュースを見つけました。
Yahoo!News:華氏911「題名盗んだ」 ブラッドベリ氏が批判:これを読んで、ちょっと心配になりました。
カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを獲得した米映画監督マイケル・ムーア氏の新作「華氏911」に対し、「華氏451度」などを代表作とする米SF作家レイ・ブラッドベリ氏が「題名を盗まれた」と非難する騒ぎとなっている。
<中略>
同日付の米紙USAトゥデーによると、ムーア氏はブラッドベリ氏に「敬意を表して」題名をつけたと告白。同氏に電話して理解を得たいと語った。
「華氏451度」は思想統制の焚書(ふんしょ)を描く近未来小説で、1966年に映画化されている。83歳のブラッドベリ氏は「了解もなしに、数字だけを変えて題名を使った」と指摘。「華氏911」がブッシュ米政権を批判する内容であることについても「わたしの意見とは何の関係もない」と不満をぶつけた。(共同通信)
「あの小説も、こんな風に『題名を盗まれた』って訴えられるかも知れないな」と。
「あの小説」とは……既にお気づきの方も多いと思われますが、その判りやすい内容と文章で、今バカ売れの「世界の中心で、愛を叫ぶ」です。
この本は「タイトルがいいよね!」と言われてますが、その良いと言われているタイトルは、ハーラン・エリスンの「世界の中心で愛を叫んだけもの」の、まんまパクリですよね?
世界の中心で愛を叫んだけもの
ハーラン・エリスン 著
ハヤカワSF文庫
かつ、「この本のタイトルは格好いい」という視点でのサンプリングは、エヴァンゲリオンで既に行われた手法のパクリですね。
新世紀エヴァンゲリオン
最終話タイトル↓
「世界の中心でアイを叫んだけもの」
このこと、僕は常識だと思っていたのですが、先日、カルチャー方面において「仕事ができる」ということで、とても社会的に著名な方2名に話してみたところ、
「へえ、そうなんだ! 全然知らなかった」
と言われたので、もしかしたらあまり知られていないことなのかもしれません。
パクリのパクリかつ元ネタは翻訳本の邦題という複雑な状態になっているので、訴えられることはないとは思うのですが、ここまで有名になるとさすがに……関係者は少しビクビクしてるかも知れませんね。