「ぬる風呂」さんで連載がはじまったネット小説「ソフトウェア」が何気に面白いと聞いたので、読んでみました。
……えーっと……
奥さんと何かありましたか?
いやいやいやいやいや! そんな詮索は野暮ってもんです。ここでのkobaさんは表現者なのですから。表現者は自分の現実と自分の表現を結びつける必要はないし、鑑賞する側も、できれば、バックボーンを色々知って鑑賞する、いわゆる内輪受け風のスタイルではなく、純粋に表現されたものだけを味わうべきじゃないかと、そんな風に思います。
それに、これは想像なのだから、実際は、とても安定した幸せ夫婦なのに違いありません。ごちそうさまです!
とにかく、元ネタが何かはともかく、小説自体は、お世辞じゃなく面白いです。よくネットに転がってるようなタイプのSSとは二桁ぐらいレベルが違う。
なんででしょうね? 僕が感じるに、格好いいガジェットとか美少女とか不思議とか、あるいは延々としたモノローグとか耽美な雰囲気とか、そういう表面的なものに捕らわれず、自分の心の底のものを誠実に表現しようとしているからなんだと思います。
個人ホームページで連載する小説なんか金にも名誉にもならないんだから、ついつい自己満足的なものに収束していってしまいがちですもんね。その方向に行かないように、本気表現者モードで書いてるように読めるところがいいのかな?
嘘を事実であるかのように書き、集合的無意識に直接タッチするような真実を含んだ、そういう物語を、自分の内の内から汲み上げる。
面白そうです。そういえばアートってそういうものだったですね。僕もやってみたくなります。
それにしても……nomaddaemonさんもおっしゃってるように、このような内容の小説を自分のblog上で発表するのは、多少覚悟が必要ですね。
ぬる風呂さんにその覚悟を持たせたきっかけは、一体何なんでしょう? 少し興味があります……
……いやいやいや! イチ読者としては、詮索せずに、純粋にこの小説そのものを楽しもうと思います。