今年もオリンピックの年がやってきましたね。
年に一度、筋肉の天才、超一流のアスリートたちが、自らの全人生を賭けて、全力で戦う、地球規模のスポーツの祭典です。
数多くの感動が、数多くのドラマが、今年も僕たちを熱くしてくれることでしょう。
さて。
そんな、無数の人の真剣な想いがこもっているオリンピックを、完全に骨抜きに、まるで違ったものにしてしまうコンテンツがブログ界に現れましたので、紹介します。
これです↓
ニフティのココログのコンテンツです……
それにしても、題名が「ココリンピック」。「今から運動しよう!」という気合が、まるで感じられません。
オリンピックにあるまじき脱力ぐあいです。
このココリンピック、オリンピックに合わせて、色々なブログ関係コンテンツを集めているのですが……逸品がこれ↓
これマジ半端ないですよ。恐らく2004年8月4日時点において、日本に現れた全ブログコンテンツの中で、一番ヤバい。
これは、各ブログのタイトルバナーの背景画像を提供しているサービスなのですが……その提供している「背景画像」というのが……いや、見てもらった方が早いですね。
例えば、これ↓
陸上:短距離走……遅そうです。黒人であるメリットが微塵も感じられない躍動感。彼が決勝に出るのは、ラクダが針の穴を通るより難しいでしょう。
……雲の中に消えていきます。青春です。しかしオリンピックなんだから、少しはゴールにたどり着こうという気を出して欲しいものです。
……跳んだ後、ムッチャ普通に帰っていきますね。今の今まで飛んでたことなんか完全に忘れてるかのように。
後半だけだと、まるで学校帰りのようです。
「オリンピックはスポーツである」、このことを完全に忘れさせてくれるアニメーションです。この「スポーツと関係なさ加減」は、むしろ爽快ですらあります。
他にもいくつかピックアップしてみましょう。
シンクロナイズトスイミング
おばさんのような緩んだ体型を見せつけたかと思ったら、ありえない速度で水中に没する。人外であることは疑いありません。
サッカー
下手そうです。小学校低学年並です。せめて内股で走るのは、やめてください。テニス
軽井沢です。アテネじゃありません。ボクシング
両者ともにガリ勉くんです。生っちろいこと、この上ありません。セーリング
優雅です。とても競争しているようには見えません。射撃
肩の骨が外れます。ついでに鼻が陥没します。
その打ち方だけはいけません。
全てのタイトルバナーを紹介したいのですが、キリがないのでこの辺にしておきます。
きっとこれの作者は、今までの人生の中で、一瞬たりともスポーツに縁がなかった、超インドア派の子なのでしょう。「のんびりさん」とかいうあだ名をつけられたり、決して日傘の外に出ようとしなかったり、毎日カフェで甘いもの食べたりしているんだと思います。
運動なんて、何ひとつせずに。観もせずに。
そんな子が一生懸命頑張って「オリンピック」を表現した結果が、このタイトルバナーの世界だと思うと……いやー、オリンピックって、こんなに可愛いものだったんですね。
しかし、考えてみると、ブロガーにとっては、むしろこのくらいの方が良いのかも。
何しろブロガーといえば、夏だというのに、
- 一日中家にこもってMT3.0のセットアップ
- たまにデザイナー気分でMTテンプレートやCSSいじり
- 旅行先でも尻に火がついたようにノートパソコンで更新
- 遊びに行ってもブログに書くネタばかり探している
- 食事をすれば料理が出てくるたびに携帯でパシャリ、隣で食べてる人を携帯でパシャリ
- 「何やってんの?」と爽やかに聞くと「モブログ」とか不可解な単語をつぶやいてニヤリと笑い、何だろうと不思議がってたら知らぬ間に自分の食事風景がインターネットでさらし者にされる
- しかもSEO効果によって、そのどうでもいい写真がGoogle検索で上位にランクイン
- 一度記事を書いては何度も書き直ししようか煩悶
- トラックバックをもらってはお返しトラックバックをした方がいいのか苦悩
ブロガーにとって、オリンピックの汗と笑顔と肉体と歓声は、あまりにも眩しすぎる。このバナーぐらいユルユルにゆるまった、学校の体育の成績的には「1」か、どんなに良くても「3」くらいなものしか感じさせないコンテンツになって、ようやくオリンピックは、ブロガーに身近なものとなる、そういうことなのかもしれません。
ココログユーザーの方、ぜひ、このタイトルバナーを使ってみてください。そしてほのぼのしてみてください。
そしてココログユーザー以外の方も、たぶん使えますよ、これ。ただの画像だもん。
……さて、最後に、一番お気に入りのタイトルバナーを紹介したいと思います。
体操:鞍馬
……もう、この動きが……10点満点ですよ。あらゆる意味で。