色々な注文の仕方があるのだな、と、感心します。
先日、床屋に行ったときのこと。
僕が髪を切っていると、1人の、弱そうな男の子が入ってきました。
このクソ熱いのに、真っ白で、細くて、メガネかけてて。髪の量が凄く多くて、肩にかかるかかからないかぐらい。
←顔はだいぶ違いますが、イメージとしては、近々「小鳥(a little bird)」で書く記事に登場する予定の、この子のようでした。
(ちょっとフライングして、顔だけ登場)
「うわぁ! 吹けば倒れそうだなあ!」
僕はそう感嘆したのですが、そのすぐ後、そのひ弱な男の子は、驚くべきセリフを口にしたのです。
-----------------------------------------
椅子に座って、前掛けをかけた後、美容師は少年に、希望の髪形を尋ねました。
美容師:「いらっしゃいませ。今日はどのような髪型にしましょうか?」
この問いに対して、その子は、間髪入れず、こう回答したのです。
男の子:「ラオウと同じ髪型にしてください」
ラオウ!?
あの世紀末覇者の? 「北斗の拳」の?
↑
このラオウのことですか!?
いやいやいやいやいや! ラオウって別にそういう髪型とか関係ないキャラだと思うし! そもそもキミの場合、どんなに頑張ってもラオウになるの無理だし! 普通ちゃんとした人はそんな注文の仕方しないし!
突っ込む個所が多すぎて、隣の席で座って髪を切ってもらってる僕は、成す術もありません。
美容師も、
「ええっ!?」
と言ったっきり軽くどうしていいか判らなくなったらしく、しどろもどろしながら、
「じゃあ、もみ上げは長めですかねえ」
とか、ラオウの本質と関係ないことをブツブツと呟いていました。
あの子、結局どんな髪型になったのかなあ。
最後まで見ていけばよかったです。