今日はですね、僕が一番好きで、毎日のように更新を楽しみにしているブログを紹介します。
そのブログを、僕は「生協の白石さん」にかけて、「黒い白石さん」と呼んでいます。
でも……そのブログ、面白さを伝えるのが、極端に難しいんですよね……
ぶっちゃけ「読んでみてください」としか言えないのが本音なのですが……
まあ、一通り試みてみます……
一見、何の変哲もない、ただのオンラインショッピングブログです。
でもこのブログには、あらゆる行間、あらゆるサイドバー項目に、黒い笑いがミッチリと詰まっています。
ちょうど生協の白石さんが、何の変哲もない生協の掲示板を、言葉の妙だけでほのぼのとした笑いで満たしたのと真逆で、このブログの作者「ソフトウェア売り場の店員」は、何の変哲もないショッピングブログを、言葉の妙だけでニヤリとした半笑いで満たしています。
ちなみにその半笑いは、別にこのショップや、ブログ更新係という自分の立場についてのものでは、必ずしもありません。世の中で流行っているもの、可愛いと言われるもの、右翼的なるもの、その他森羅万象ありとあらゆるものに対して、その笑いは向けられます。
さて、このブログを楽しむためには、「行間を読む」コツが必要です。といってもそれほど難しくありません。
例えば、ブログのタイトル「ウホッ!いいお買いもの・・・」が、もう例の「ウホッ いい男」のパロですからね。オンラインショップのブログには全く似つかわしくない。きっとまるでやりたくなかった仕事なのでしょう。
タイトルの例で判るように、ここのブログの記事は、オススメ商品の紹介をしているように見せかけて、言葉の端々に黒い笑いを忍ばせ、さらにそれを通して、作者の本音を伝えようとしています。
全くもって複雑な表現手法ですね。作者の性根が手に取るように判ります。
ところで僕は大学で美術史を学んでいたのですが、中世はキリスト教以外の絵画を描くことが許されなかったので、画家たちは一見宗教画だけど実は裏の意味(例えば個人的に崇拝している別の思想)を込めているような絵を多数描いていたそうです(参考)。
つまり、自分ではどうしようもないけど許容できない社会に対する、目に見えないテロリズムですね。このブログを読んでいると、ふとそのことを思い出します。
ああ、なんか語りすぎていますかね……どうもこのブログのことになると饒舌になってしまいます。
以下に、最近の記事の中から、僕が「ピン!」ときた、そこに隠された意図が判ってニヤリとした箇所を、いくつか例示しておきますね。
みなさまも是非このブログを読んでみて、そのめくるめく深読みの世界、精密な半笑いの世界を、心ゆくまで楽しんでみてください。
「Microsoft Office PowerPoint 2003 1 Year スターター パッケージで7980円キャッシュバックやらないか?」より:
「筆まめBB Lite(2006年版)アット・ニフティ限定版で年賀状作成やらないか?」より:
「現代大戦略 2005 ~護国の盾・イージス艦隊~やらないか?」より:
「Microsoft Windows XP Professional アップグレード版 Windows 20周年記念パッケージでVistaのβテストやらないか?」より:
ここまでくれば、あなたは、このブログのサブタイトルや左サイドバーの店長のgifアニメでも楽しめることでしょう。
これでまた1人、このブログのファンの誕生かな……そうでもないですか?
ところで、このブログをある程度読んだ方は同じ感想をもたれると思いますが、このブログ、作者がこうやって本音をひっそりと晒しているおかげで、逆説的に他のショッピングブログとは比較にならないほど、信頼のおける情報提供元になってしまっているんですよね。不本意かもしれませんが。
ブログでは、良しにつけ悪しきにつけ、本音を出すのが好感度upなんですね。このブログはそれを忠実に、かつほどほどに実践していると思います。
生協の白石さん
白石 昌則 (著), 東京農工大学の学生の皆さん (著)