人が盛り上がってるときに、ふと我に返させられると、羞恥心でいっぱいになるものですね。
この前、ティップネスで、「キックシェイプ」というのを受けました。
キックボクシングの動きを取り入れた、有酸素運動のエクササイズです。
インストラクターは、小柄で色白で細く、目がパッチリとした女性でした。
いや、少女といったほうがいいかも。そのくらいちっちゃい人でした。
でもさすがプロ。その体からは想像もできないほどエネルギッシュに動き、大きな声で説明をします。
1つ1つの動きをその都度マスターしながら、休みなくキックシェイプは続いていきます。
その内、以下のような動きが、エクササイズに入ってきました。
身体を伸ばすのと縮めるのを交互に行い、かつ膝は高めに上げる。
運動強度は結構高いです。
「あ、これ、結構キツいなあ」
と思いながら一生懸命やっていたのですが、
その時、少女のようなインストラクターの声が、スタジオ中に響き渡りました。
「みなさーん! ちゃんと敵の首を持ってますかー!?」
少女なのに!
小柄な少女が、みんなに、しっかりと相手の頭をつかんで自らの膝に叩きつけるよう指導しています!
ふと周りを見渡すと、太ったおばちゃんや剥げたおじちゃん、不必要に身体を鍛え上げたゲイ風の男性、明らかにOL風な女性、などなどが、一生懸命、敵の首をとって自らの膝に叩きつけるという行為の練習に、没頭しています。
スタジオに響き渡るのは、K-1の選手入場の時に流れていそうな、攻撃的なトランス。
「どうして僕はここにいるんだろう?」
哲学的な問いが頭に浮かび、ふと気付くと、45分のキックシェイプコースは終わっていました。
たぶんですね、もう二度と参加しないと思います。