今流行のスピリチュアル、日本古来のものと言えば、やはり神社ですよね。
今回の熊野旅行で、気になった神社とかお寺とかを、何回かに分けて紹介したいと思います。
さて、今回は初回から熊野を外れて、伊勢神宮です。
車で東京から熊野に向かっていたんですけど、高速の標識で「伊勢」って出てきた段階で、
「もしかして近いの?」
っていう軽い気持ちで、何故だか行っちゃったんですよね。
伊勢神宮は、ウルトラにおしゃれでした。特に内宮(皇大神宮)と月讀宮(つきよみのみや)には、今後買う服のセンスが変わりそうなほど、ショックを受けました。
伊勢神宮なんて、なんか神社の中に、古事記に出てきそうな川原があるんですよ。
そこに楚々と降りてっておみ足とかつけて「冷たいっ♪」なとかできるわけですよ。
森も深くて、
当たり前のように樹齢何百年みたいな木があったり、ときおり森の精霊みたいな顔をして何気なく鳥居が立っていて、
格好いいのです。「古代!」って感じがするのです。
ちなみにこの森、神域には一度も、それ以外もほとんど斧を入れたことがないとのこと。
神社本体も、赤く塗ったりしないで、木の色をそのまま使い、また形が凛としていて、かつ威厳があり、良いのです。
ドイツの建築家ブルーノ・タウトも「世界の建築の王座」と絶賛したこの建物は、「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」という建築様式で作られており、日本最古のものだそうです。
しかも伊勢神宮は、神社の隣に鹿とかがいたりするんですよ。
人間は入れない神域を、鹿は普通に歩いてたりするんです。
「もののけ姫」に出てくる神鹿かと思いましたよ。
その鹿が人間を全く恐れず、無邪気にこっちを見ていたりするんですよ。
月讀宮もそう。
小さな神社なんだけど、うっそうとした森道を抜けると、急に開けて、唯一神明造の建物がズラーッと、なんの過剰な主張もなく、自然の一部であるかのようにして建っているんです。
もはや完全にノックアウト。
自然の美を最大限に生かし、人の手になる部分については余計なものを一切排除したこのデザインセンス。
石と木と水の色だけで構成された、洗練の極。
侘び寂びよりも、もっとシンプル。
ああ、これが日本のアニミズムなのだなあ、と、腑に落ちた次第でした。
僕は霊感がゼロですが、ここには明らかに、何か「神気」と呼んでいいものがあった気がします。
伊勢神宮は東京からでも日帰りで行けるっぽいです。今の季節だったら、小雨のときとかが、人も少ないし緑も光っていて、オススメです。
でね……せっかくもう十分におしゃれなんだから、この期に及んでみずほちゃんとかアニメ・お伊勢さんとかやんなくてよくて、もっと堂々としてればいいと思うんですけど……どうですかね……
もしかしたら、関係者の中に、強烈にそういう属性の人がいるんですかね……
伊勢神宮
三好 和義