いや久しぶりにお腹が痛くなるほど笑った。
「萌えネーム、ドイツを席巻」より:10年ほど前に「UFOロボ・グレンダイザー」がフランスで視聴率100パーセント(!)を叩き出した事実を思い出して見れば、ヨーロッパに対する日本の文化侵攻は現在も着実に進んでいるようです。
グレンダイザーで100%かよ!
いくらなんでも視聴率ありすぎです。だって全国民だよ?
全フランス人がいっせいに「ケスクブセ?」とかフランス語をしゃべりながら、
グレンダイザーを食い入るように見ているところを想像すると……
一気にフランスに親近感が沸きました。
ところで、この件についてちょっと調べてみたら、以下のようなテキストに出会いました。
「高い評価の日本アニメ、制作現場は閉鎖的?」より:「日本のアニメを当たり前のように見ている日本人にはわかりづらいかもしれないが……それは無人島に暮らしていた人のところに、超大作の映画が届くようなものだった」
<中略>
日本製アニメの人気が定着するとともに、フランスでは教育上の問題が指摘され始めた。「北斗の拳」など、暴力的なシーンを含む作品が登場するとその抵抗はますます強くなった。自国のアニメ産業を守ろうという動きともあいまって、90年代には日本アニメの輸入は途絶えたのだという。
<中略>
日本では、アニメの絵を外国に発注せずに国内のスタジオで制作している。このような環境が整っているのはほかに北朝鮮くらいしか思い浮かばない、とエッフェル氏。日本ではアニメ制作が文化・ビジネスとして定着しており、現場に常に優秀な人材をそろえている。しかし、仕事を共同で進めようとすると、そんな優れた環境にある日本のアニメ界の、非常に閉鎖的な側面も浮かび上がってきたと同氏は語る。
<中略>
イラン氏は、日本のアニメの表現方法は世界の最先端を行くと高く評価し、フランスに紹介していく一方、日本アニメ界の将来に危惧の念も抱いている。同氏は、展覧会などで作品の批判を許さない風潮が日本にはある、と指摘した上で、業界の閉鎖的な面に日本のアニメの限界を感じるのだという。プラスマイナス、両方の評価を受け入れる姿勢が必要なのでは、とイラン氏は語った。
なるほどー。
日本が本当にコンテンツ大国になりたいのであれば、海外に対してもっと業界を開く必要はありそうですね。
単に下請けとして労働力の安い国を使うのではなく。
日本のアニメ業界も、大問題なことに、労働環境は殺伐としていると聞きますけど……
あと、今日知り合いと話していたのですが、その中に、こんな話が出てきたのを思い出しました。
シリコンバレーやシアトルでは、技術とかITの世界で、
「日本人や日本企業って別にいらないよね」
という空気ができつつあるのを感じる。
代わりに台頭してきたのは、台湾や韓国。
中国やインドの人は、米国に来たっきりで帰らないが、台湾や韓国の人は、頻繁に行き来して、結果としてどちらにいても通用するような人材を大量に作りつつある。結果として、かつて日本人がいたポジションは、他のアジアの人に取られている。
日本人は、海外で頑張るような人が圧倒的に数が少ない。それが悲しい。
「閉鎖空間」はハルヒ内の造語ですが、日本は実際に閉鎖空間に入りつつあるのかもしれないですね。
鎖国というか、外部との接触を重視しないというか。
怖いな……若者よがんばろうね……
フラット化する世界
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)