(写真と本文は無関係です)
喫茶店の隣の席で、
何かのインタビューをしていました。
久々に、「イタい」という言葉を思い出した、
そんなインタビューでした……
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インタビューしているのは、2人の若者の男性。
1人はライターらしく、ラフな格好をしています。
もう1人は営業らしく、紺のスーツと地味なネクタイ。
でも、不思議なことに、
インタビューしているのは、営業の方なのです。
ライターの方は直立不動。
なんかおかしいな、と思いました。
インタビューされているのは、女性でした。
年の頃は……30~35歳くらい?
不健康に太っていて、黒いフリフリの服を着ています。
えらくケバい化粧をしています。
ふんぞり返って、偉そうになにやらしゃべっています。
それを、営業が、大げさに相槌をうって、聞いています。
ライターはずっと黙ったまま。
そのうち、話の内容が聞こえてきました。
女性:「『素敵』って言葉を使える人は、大人だよねー」
営業:「あーなるほどぉ!」
女性:「さりげなく言わなくちゃいけねーんだよー」
営業:「そうですねー!」
……くだらない(泣)。
「モテる男になる秘訣」みたいなことについて、
コメントを求めているのでしょうか?
ということは、この女性は……文化人?作家とか?
でも全然知らない見たことない。
そしてさっきから威張っててみっともない。
そして、ライターの子が口を開いたとき、
さらにダサいことが起きました。
女性:「褒めるって大事なんだよ」
営業:「なるほどねぇ」
女性:「ホストが一番得意なのはそれだよ」
営業:「へぇぇ」
女性:「女はそれでドンペリ開けるんだよ」
営業:「いい話だなぁ、おい」
ライター:「ええ、今日からでも応用できそうですね」
女性:「ふざけんなてめぇ!」
ライター:「すっ、すみませんっ!」
女性:「きさまはスーツ着てきてから口開けよクズ!」
……なに(泣)?
インタビュアーがスーツ着てないっていって怒ってるの?
でも、出版業界のライターがスーツ着てないのは、
まあ常識といえば常識ですよね?
僕も何度かインタビュー受けたことがあるけど、
スーツ着てる人にインタビューされたことは一度もないです。
だから彼がスーツを着てこなかったとしても、大きな落度ではないですよね?
でも、自分がスーツ姿の男を好きだから、
スーツを着てこない人を怒ってるの?
それともインタビューを受けるという、
ある意味上からモノを言える立場を利用して、
自分好みにしてこなかった年下を恫喝して、楽しんでるの?
自分もケバい化粧でフリフリの服を着てるのに?
あるいは、営業の男の子がお気に入りだから、
もう1人を邪険にすることによって、遠まわしに、
「アタシはあんたのこと気に入ってるのよ」
ということを伝えようとしているの?
だから営業と話すときは妙にヘラヘラ笑ってるの?
痛々しい(号泣)。
傲慢すぎて、悲しみすら漂う光景です。
あまりにもウンザリしたので、
途中で話を聞くのを止めたのですが、
最後に、こんな言葉が聞こえてきました。
女性:「名前を呼ばれることで親近感が沸くんだよ。
あたしは1分間に30回は(名前を)言うね」
神様、お願いですから、
僕の名前はこの人に連呼されませんように……
痛々しいラヴ
魚喃 キリコ (著)