(写真はイメージです)
人の悩み相談をハタから聞いていると、
いつも不思議に思うことがあります。
Aさん:「この前、気軽な気分でマラソンに出ることにしたんだけど、よく考えたら小さいころからまともに運動なんてしたことないし……どうなっちゃうのか不安」
Bさん:「だいじょうぶだよ。42.195kmだと思うからつらいんだよ。次の1歩だけだったら頑張れるでしょ? それを繰り返しているだけでいいんだよ」
Bさん:「もう精神的にも肉体的にも限界。今すぐ会社を辞めたい。でも今は仕事がてんこもりで他の人に触れないので辞められない……」
Cさん:「ちゃんと『No』を言わないとダメだよ。自分のことは自分で管理して、できないものはできないって言わないと。大丈夫。丁寧な態度さえとっていれば、相手だって他の手段を考えるようになるし、そんなにキミのこと恨んだりしないから」
Cさん:「何か今と違うことをしたい。でも何をしたらいいのか、自分が何をしたいのかわからない……」
Aさん:「理屈じゃなくて『好き』とか『惹かれる』ってものがあるでしょ? たぶん自分がしたいことって本当の自分は判っていて、キミにメッセージを送ってるんだよ。だからそれに誠実に従っていれば、いつか自分のしたいことをきっと見つけられるよ」
なんで……
他人事だと、
こんなにポジティブに考えられるのでしょうか!?
いざ自分のこととなると
不安やネガティブ思考で鬱々になっていく人でも、
人の悩みに答えているときは、
びっくりするほど聡明で前向きな発言が
ポンポン飛び出すように思えます。
思い返してみると、僕自身もそうですねー。
「今言ってることをそのまま自分に返せボケ」と、
時々思いながらしゃべってます……
逆に言うと、たいていの悩みは、
いったん自分の理由や都合や条件は脇において、
冷徹なまでに客観的に考え、
そして素直にそれを受け入れ、勇気を持って実行すれば、
もしかしたら解決できちゃうのかもしれませんね。
あなたの悩みが世界を救う!―不条理な世の中を生き抜くための人生バイブル
神田 昌典 (著)