(写真はイメージです。参考)
こんにちは。ヤングアニマルが妙に面白いのは、やっぱり隔週発売だから、その分漫画家の方々がそれぞれの回に力を入れることができるというのが大きいのではないかと。
さて。
ウチの父はバリバリの技術者です。僕がまだ幼少のみぎり、夕食中に突然、
「お父さんはな、モノを見るとそこで電子がどのように流れて動いているか、全て見えるようになった」
と話しだし、幼心に「なんだかよく判らないけど、ここは尊敬しておく場面だ」と、身を硬くしたことをよくおぼえています。
そんなある日のこと。
あれは僕が小学6年生か、中学生ぐらいだったでしょうか。
その日の夕食は、どうやら鳥の唐揚げのようでした。成長期の子供がいる家庭は、いつも「ご飯をどのくらい作ればいいのか」が問題になります。数ヶ月前には適切だった量でも、今はもう足りないとかいうことが、日常的に起こるので。
母もいったいいくつの唐揚げを作ったらいいのか、判断しかねているようでした。
母は、居間にいる、僕と弟と父に向かって、なんとなく尋ねました。
「ねぇ、唐揚げ、何個くらい作ればいいと思う?」
その問いに対して僕が答えようとした矢先、ふだんは寡黙な父が、急に大きな声で、こう叫んだのです。