死後の世界にインタビュー


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Interview2007060801
(写真はイメージです。生きてます)

 
 死後の世界を信じますか?

 信じても信じなくても、この稀代の奇書の面白さは、トリプルAクラスだと思います。
 死後の世界を語る人々に対して、現代風に徹底して執拗なインタビューを試みた記録です。邦題はダメダメですが、原題は「Life between Lives」という、ちょっと詩的なタイトルで、米国では100万部以上売れたベストセラーだそうです。

 
死後の世界が教える「人生はなんのためにあるのか」
マイケル ニュートン (著), Michael Neuton (原著), 沢西 康史 (翻訳)

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 著者はマイケル・ニュートン博士。催眠療法を使ってカウンセリングをしている方です。
 彼はある日、極めて深い催眠に入った人が、生まれる前の世界について語ることがあるのに、気がつきます。
 それは前世ではありません。前世とそのまた前世の間、または前世と今世の間、いわゆる「あの世」の世界です。

 ここまでは、まあ普通のオカ本です。この本がすごいのはここからです。
 ニュートン博士は、この現象を信じるか信じないかを、いったん棚上げします。そして、大量の被験者を集め、徹底してデータを貯めていきます。
 目的は、この人たちの言う「生まれる前の世界」がもし仮に実在したとしたら、そこはどのような世界なのか、そこで暮らす人々の生活はどんななのか、我々の世界との関連性は何か、などの疑問を明らかにすること。

 データの集め方は、インタビューです。僕たちが友だちに旅行の体験のことを根掘り葉掘り聞くような感じで、催眠状態に入っている人にインタビューしていくのです。

 さらに面白いのは、そのインタビューの仕方が、まるでヘビのように、しつこくて、細かくて、いやらしくて、相手を怒らせたり、失礼極まりなかったりすることです。やってることは臨床データを集めることなのですが、その方法が、とてもジャーナリスティックなのです。

 例えば、「なぜこの世に生まれてくるか。最終的にはどうなるのか」といった質問に対して、被験者が「われわれがより成長して、最終的には大いなるものと一体になりたい」などと回答しようものなら、すかさず「じゃあ、その『大いなるもの』とやらは、あなたの成長を必要とするほど、不完全な存在と言うことですか?」と問いただしたりします。相手は催眠状態に入っているにもかかわらず激怒します。そんなの見たことも聞いたこともありません。

 また、なぜこんなにこの世は不公平なのか、とか、ヒットラーみたいな人は死後どうなるのか、とか、運命や宿命って本当にあるのか、とか、他の動物とか他の星とかに生まれ変わるということはないのか、とか、ペットは死んだらどうなるのか、とか、伴侶と死別してもう一回結婚したら、あの世で相方が2人になって気まずくないのか、とか、そもそもあの世とそこに済む人々はどんなビジュアルなのか、とか、そういう素朴で聞きづらい疑問も、バンバン聞きまくってくれます。相手が変に回答をはぐらかそうとすると容赦なく糾弾してまでくれます。

 ニュートン博士は、そうやって溜め込んだ膨大な臨床記録をまとめ、分析して、「あの世」を描き出そうとします。
 それは、とても精緻な世界です。妙な説得力があります。わからないところは「この部分については明らかになっていない」「ここはこうだろうと想定されるが、一方でこういう報告もある」と明確に書かれているのも、説得力をさらに高めています。

 
 
 
 これが何なのかは最後までよくわかりません。本当にあの世なのかもしれないし、ただのフィクションかキ○ガイか詐欺師なのかもしれません。そもそもこの本は、それが本当かどうかを棚上げしたところからはじまっているので、その実在性を理論で証明しようとか、そういうことはやっていません。

 また、この本は、単に「催眠状態に入った被験者にこんな質問をしたら、こう返ってきた」という記録を大量に紹介し、共通点や相違点をまとめているだけであり、そこに書かれていることを丸ごと事実だと信じるような、そういう類の本ではありません。ニュートン博士だってそんなに信じられたら困っちゃうでしょう。

 でも、面白い面白くないでいうと、文句ナシに面白い。そして少し感じ入るところがあるのも確かだと思います。
 めったに読めないような類の内容なことは間違いありません。興味をもたれた方やX.51が大好きな方は、間違いなく楽しめる、そんな本です。

 梅雨時にでもご一読してみてはいかがでしょうか? 大丈夫。怖くはないですから……

 
 
 
<参考:本の裏表紙に書いてあった本文抜き出し>

◆ニュートン:肉体から抜け出すプロセスは、具体的に、どんな感じなんでしょうか。
●被験者:そうですね、まるで皮膚を脱ぎ捨てるような…バナナの皮をむくような感じです。いっきにするっと抜けたんです!
◆ニュートン:それは気持ちが悪いものですか。
●被験者:いいえ! 痛みから解放されてとてもいい感じです。

◆ニュートン:地球は過酷な場所とみなされているんですか。
●被験者:そうですよ。いくつかの世界では肉体的な不快さに打ち勝たねばならないし、ときには苦しまなければなりません。もっと精神的な意味での競争が激しい世界もあります。地球はその両方ですね。過酷な世界を生き抜いたら賞賛されますよ。
◆ニュートン:この地球の一番好きな点はなんですか。
●被験者:人間たちが互いと争いながらもお互いに連帯感を感じているところですね…競争しながらも強調しあっているということ。
◆ニュートン:それは矛盾ではありませんか。
●被験者:(笑って)それが私には魅力なんですよ…。

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