(写真はイメージです。参考)
英語の発音って、カタカナ発音ではどうしてもクリアできない部分もあるんですよねー。
僕の父が、その昔、はじめて海外の会社で仕事をしたときのこと。
父はある日、コーヒーを飲みたいと思って、近くの同僚に
父:「コーヒーどこ?」
と聞いたんだそうです。
同僚は大きく笑顔でうなづいて、父を案内しました。
コピー機のあるところに。
父は「おかしいな。別にコピーを取りたいわけじゃなかったんだけどな」と思いながら、適当にコピー機を操作して、また席に戻りました。
しばらくして、また父がコーヒーが飲みたいと思って、
父:「コーヒーどこ?」
と同僚に聞き、また同僚は笑顔でうなづいて、父を連れて行ってくれました。
コピー機の前に。
この段になると、さすがの父も、自分の「コーヒー」という発音が、どうしても「コピー」に聞こえてしまうらしいと感づいてはいたのですが、しかし正しい発音がわからず、しかたなくしばしコピー機を操作して、コーヒーを飲むのを諦めたとのことでした。
英語だと、どっちかっていうと「カフィ」っていうのかな? 僕も今回のサンフランシスコの滞在では、相当発音に苦しめられました……例えば、相手が「スカーッ! スカーッ!」としきりに言うので、何のことだろうと思っていたのですが、20日くらい経ってようやくそれがスコット(人名)のことだと気づいたとか。
日本の英語教育が、まず正しい発音を教えるようなものであれば、父も遥か異国でコピー機の前にたたずむような状況に追い込まれずに済んだのに、と、悔しい思いでいっぱいです。
英語耳 発音ができるとリスニングができる
松澤 喜好 (著)