アメリカの人気ブロガーインタビュー、の最終回です。
最後に登場するのは「Gizmodo」。僕が編集長やってる「ギズモード」の本家版ですね。uuが3500万、PVが4000万という、怪物のようなサイトです。ブログというフォーマットでここまで行けるんだーというのは、いろいろと励みになりますね……
このインタビューは、今の編集長のBrian Lamが、1年前に編集長に就任した直後に行われたものです。ではどうぞ。
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「Gizmodo」の新編集長
ガジェット好きな人のためのサイト、Gawker Mediaの「Gizmodo」は、新編集長として、Brian Lamを迎え入れた。前職がWiredの編集者だった29歳の彼は、Gizmodoに雑誌編集のノウハウを組み入れようとしている。
Gizmodoには1日に40~50件の記事が投稿されており、広告主にとっては垂涎モノの、25~35歳台の、平均年収5万ドル~10万ドル以上の男性読者を惹きつけている。1ヶ月の平均読者数は3500万人ほどで、将来有望なメディアとみなされている数少ないブログの1つである。最近ではLamの編集者としての取材能力も加わって、ソニーなどの大企業と直接交渉を行うなどの結果を残すようになった。TIMEはLamに、ブログの面白さとGizmodoの将来について聞いてみた。
この、ピカピカ光る「ガジェット」というおもちゃがこれだけの人の興味を惹きつけていることについて、どう思いますか?
ここに、「バットマン」のユーティリティ・ベルトかあるか、または「グーニーズ」に出てくる発明少年「データ」がいるとするよね。そうすれば、人々に手を差しのべて、何かしてあげることができるかもしれない。そりゃあスーパーヒーローのようにはいかないけれど、ガジェットがあれば、よりパワフルに日々生きていくことができるんだ。
現代の人々は、大量の情報を簡単にチェックする力を手に入れている。携帯電話やノートパソコン、iPodなどが周囲にないと落ち着かない人々にとって、ガジェットはフェティシズムの対象になっている。
もし人が自分のガジェットを最新のものにアップグレードしたとすると、それは自分自身をアップグレードしたことになるんだ。
Gizmodoに訪れる人たちに、どのようなことを感じて欲しいですか?
ガジェットが日々、どれだけの速度で、どれだけパワフルになっていっているのか、それに驚き楽しんで欲しいな。60年代の改造車ブームみたいな感じかな。好きな人はそれこそ夢中になって、他の人が気にも留めないようなこと、たとえばエンジンについてとか延々と思い悩んでいる。ガジェットも同じことだよ。こいつは現代の改造車なんだ。
ブログは、人々が新しい情報を知るための、非常に重要な手段の1つにまでなりましたね。何故だと思いますか?
ブログは、継続的で会話的なアップデートが期待できるからかな。あと、良いブログというのは、既存のマスメディアが取り上げるに値しないと思うか、あるいは自社でとりあげるにはふさわしくないと思っているようなネタを取り上げるものだと思う。Gawker Mediaが狙っているのは、ジャーナリストたちがランチタイムに交わす会話のよう記事を書くことだよ。
現代はテロリズムの時代でもあります。テクノロジーやガジェットに対して、規制が厳しくなっていくと思いますか?
情報というのは、可能な限りどこまでも自由になりたいものだし、人々もそう望んでいると思う。今月Wiredでブルース・スターリング(訳注:サイバーパンク運動の中心的人物)が言っていたんだけど、アメリカにとっての最大の脅威は、飛行機(安い航空運賃)とネットだって。ただ、携帯電話のようなガジェットへの規制と言う意味でいうと、基本的にはほとんどないんじゃないかな。細かな変更はあるかもしれないけど、携帯電話の基本的な機能は変わらないと思う。
ブログの世界に、どのような技術的または社会的な進歩を望みますか?
ブログすることが、普通に人々と話すくらい簡単になって欲しいなと思う。この前、Village Voiceに、「Shooting War」っていう、2011年のイラクでブログすることをネタにしたWebコミックが取り上げられていた。戦争はまだ続いていて、ブロガーはビデオカメラを使ってブログするんだ。キーボードを打つより簡単だからね。このWebコミックは、ブログが将来、よりフローに、より会話的なものになっていくことを示してるんだと思う。
(原文)
※逐次翻訳ではなく、編訳(超訳?意訳?)ですので、そのあたりあらかじめご容赦ください。
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ガジェットが好きすぎる様子が伝わってきて、何よりです。1年前のこの頃に比べると、今ではすっかり自信もついて、よりいろいろなことにアグレッシブにチャレンジしているみたいですよ。
フェティッシュ
出演: アンジェラ・ジョーンズ, ウィリアム・ボールドウィン 監督: レブ・ブラドック