忌み嫌われるとたまらなく嬉しい、そんな精神状態がありうるなんて、思いもよりませんでした。
僕は「クトゥルー神話」が好きで、さっきもこれを読んでいたんです↓
クトゥルー神話の本―恐怖作家ラヴクラフトと暗黒の宇宙神話入門
ご存じない方(恐らくみなさまのうちのほとんど全員)のために、クトゥルー神話を軽く説明します。
「クトゥルー神話」とは、20世紀初頭にH.P.ラグクラフトという作家が書いた恐怖小説を元にした、架空の神話体系です。
日常のすぐ隣には、宇宙規模の狂気が潜んでいる。我々人間がそれに出くわしてしまうと、マジひとたまりもない、戦う余地とか全然ない、アッという間に発狂するか死ぬかする、そんな笑っちゃうほど圧倒的な恐怖を、手を変え品を変え表現しています。
また、「深き者ども」「魔道書ネクロノミコン」「狂気山脈」「大いなる種族」「ヨグ=ソトース」「這い寄る混沌」「千匹の仔を孕みし森の黒山羊」「ルルイエ異本」などなど、単語がかっちょいーのも特徴です。
ラグクラフトが創造した数々のアイディアは、彼の死後も多くの作家や研究者、愛好者たちに受け継がれ、今に至るまで連綿と愛され続けています。最近では「STUDIO VOICE」の編集長の品川亮さんがクトゥルー神話の人形劇を作ったりして、ちょっとお洒落な風味すら出てきています。
この本もそんな「愛好本」の1つなのですが……
本の中で、こんなTシャツの通販を、発見したんですよね……
忌み嫌われたいんだ!
あーでも、かすかに判るなあ、その気持ち。
クトゥルー神話の中では、恐怖され忌み嫌われると、確かにちょっと格好いいよね!
ちなみに、「インスマス」というのは、魚に似た魔族と人間が混血して生まれた人々が住む古い港町。そこの住人は、ウロコとかヒレとかが身体についていて、まぶたがなくて、絶対に好感は持たれなそうな感じの人々なんです。
そんな街の高校出身者だったら、間違いなく……
クトゥルー神話が好きで好きでたまらなくて、なおかつユーモアのセンスがないと決して思いつかないこのグッズ。その発想力に敬意を表して、思わず買っちゃおうかどうしようか、今、超悩んでます。
画ニメ H・P・ラヴクラフトのダニッチ・ホラー その他の物語
出演: ジム・オルーク; ミッキー・カーチス; 遠藤憲一 監督: 品川亮
クトゥルフの呼び声
サンディ ピーターセン (著), リン ウィリス (著), Sandy Petersen (原著), Lynn Willis (原著), 中山 てい子 (翻訳)