前もチラリと書いたことがありますが、
この円グラフは、DNA内のY染色体のうち
「YAP+」という特殊な塩基配列を持つ人の、
各国ごとの割合を示したものです。
YAP+は世代から世代へと、
男性の遺伝子に継承されていく染色体です。
(Y Chromosome Markers and Trans-Bering Strait Dispersals via American Journal of Physical Anthropology via Native Heart:チベットと日本とプエブロと)
図を見ても判るとおり、
中国ではほとんど見られないこのYAP+が、
チベット、日本、そしてエキスモーから
アメリカン・インディアンの間に
多く見て取れます。
よってこれらの民族の間には、
何がしかのつながりがあるのではないかと
同じルーツを持つ民族なのではないかと、
推測されます。
予断ですが、
チベット→日本→ベーリング海峡→アメリカという流れは、
以前に紹介した「一万年の旅路」という本の中で、
とあるインディアンの部族の伝説として紹介されている、
10万年~1万年前の民族大移動の軌跡とも符合します。
この本は、その奇想天外な情報と裏腹に、
非常に誠実にまともに書かれているのですが、
偽書の可能性も指摘されています。
ただ、このDNAのデータと併せて考えると……
人類の歴史には、まだまだ僕らの知らない
何かがあるのかも知れないですよね。
思いやりのある生活
T・ギャムツォ (ダライ・ラマ14世) (著), 沼尻 由紀子 (翻訳)