iPhoneを買うために深夜原宿で並んでいたとき、目についたのは、ソフトバンクの対応の素晴らしさでした。
確かに、まだ在庫があるのに「売り切れです」と言ったりとか、あちこちで色々な問題も起きていたようですが、僕の体験としてはとても気持ちが良い運営でした。
そして、とても参考になりました。「大勢の人を並ばせる時に気をつけるポイント」に関して、いろいろ学ばせてもらった気がします。
以下に、気づいたことリストを置いておきます。もし仕事で同じような状況をマネジメントする立場になっちゃったら、この記事を思い出してください。
- トイレカード
トイレや食べ物の買出しなどで、どうしても列を離れなければならないときがあります。
でも離れるときが問題。帰ってきたら列に入れなくなってなんてことになったら悲劇だし、「横入りだ! ズルだ!」とか言われたくないし……そんなトラブルを避けるために、今回は列を離れる人に「トイレカード」を配っていました。列を離れるときは近くにいるスタッフにこのトイレカードを申請します。すると今から30分後の時間を書いてくれるので、それまでに戻れば列を離れてもオッケーとする、という仕組みです。
最近時折この方法を見かけますが、ナイスアイディアだと思います。
- スタッフの数が多くて、対応が柔軟
何人かのスタッフは、トイレカードに、今から30分後ではなく40分後とか50分後とかを書いて、ゆっくり列を離れられるように工夫してくれていました。
たかが数十分ですが、その気づかいが嬉しいと感じさせました。また、もしトイレカードをなくしたりしても、四面四角に対応してその人を列から追い出すんじゃなく、柔軟に対応してくれました。
警備する側 vs 並ぶ人たち、といった、よくありがちな対立構造はなく、終始にこやかに関係を保っていました。
これはスタッフの数が多く、ある程度心に余裕があったからじゃないかと思います。あと、衣装の作成が間に合わなくたまたまだったのでしょうが、夜と昼とでスタッフの服が違っていたのも、ささやかながら好印象でした。
- ゴミ片付け
スタッフがときおり、ゴミの回収に来ていました。
ソフトバンク側としても、ゴミが散らかって近隣から苦情が出ずにすむし、僕らもゴミを持ち歩いたりその辺にそっと捨てて罪悪感を感じたりせずにすむので、一石二鳥の良案だったと思います。 - 事前の書類回し
並んでいる間に事前に書類が回され、スタッフがいちいちやってきて各種注意事項を細かく説明し、質問に答え、購入時の選択事項(色は白か黒か、など)を事前に選ばせていました。
これによって並んでいる時間が無駄にならず、実際にソフトバンクショップ店内に入ってからの手続きの流れも非常にスムーズになったと思います。
- 書類の記入はスタッフで行う
一方、ソフトバンクショップ店内に入ってからは、結局僕が書いたのは署名のみ。住所などはスタッフが記入していました。
この方が、ソフトバンク側からすると、慣れているスタッフが書くので作業が早く正確に進み、僕もどこに何を書いたらいいのかと悩まずにすみ、良いと思いました。
- 新製品を買ったときの記念作業を勝手にやらない
開封、最初の起動、最初のメニュー閲覧など、全てを僕にわざわざやらせてくれました。写真や動画を撮るために時間をかけてもにこやかに見守っていてくれました。
- お茶配り
暑くなってきたら、「お疲れ様です」といいながら列に並ぶ人たちにお茶を配っていました。
自由に列を離れて買出しに行ける状況下だったので特に渇きや飢えに対する不満はなかったのですが、心配りが嬉しく感じました。
こんなところかな。16時間という長時間にもかかわらず、恐らく今までで一番苦痛じゃなかった行列でした。
当たり前以上の気づかいを感じました。外国人の方で列に並んでた人なども、感動して「ジャパン半端ない!」とか言ってました。
スタッフの方々、すごく頑張ったと思います。いやーすごい! とても僕には真似できそうにありません。
僕らに見えていた人も、見えなかった人も、もろもろお疲れさまでした!
人を動かす
デール カーネギー (著)