人員削減とかレイオフとかリストラとかが新聞をにぎわしています。
毎日のように目にするこれらの言葉を目にしていて、僕はふと、「おしゃれなエコが世界を救う」という、微妙な題名の本の中の、とある一節を思い出しました。
この本の著者はサフィア・ミニー。フェアトレードのファッションを売る会社「ピープル・ツリー」の社長です。
フェアトレードとは、途上国などの立場の弱い人や自然環境に優しいモノ作りと売買をしようというコンセプトです。詳しくは「フェアトレードとは」を読んでください。
と、説明はこのくらいにして…その中に、こんな話が書いてあります。
ちょっとこのたびの状況とは意味が違うし、長いのですが、お読みください。
職人さんの仕事が、ある日突然うち切られる。ということは、手織りの仕事が別のものにとって代わられたことを意味しています。
それは、動力を使って速く大量に布を織り上げる「機械」です。資本力のある企業は、機械を導入することによって人手を削り、コストを抑えて利益を上げます。その一方で職人は仕事を失い、収入がなくなる。金持ちはより金持ちに、貧しい人はさらに貧しくなってしまうのです。
私は、職人さんたちが大好きです。<中略>そんな素晴らしい人たちが、一部の金持ちにしか利益をもたらさない機械にとって代わられる。
こんなことが、許されていいのでしょうか。
私たちは、機械よりもずっと多くの人に仕事の機会をもたらす手仕事の価値を、もっと見直すべきだと思います。(太字は僕)