漫画は基本的に荒唐無稽なものではありますが、そこに何らかのリアリティがあると、より一層のめりこむことができます。
ただ、リアリティが行きすぎると、逆に現実に引き戻され、戸惑うこともあるのではないかと思われます。
例えば昨日、スピリッツで、『バンビーノ!』が再開されていたので、読んでみたのです。
バンビーノ!はイタリア料理店の厨房を描いた漫画。主人公は新しくオープンする店で働きはじめますが、そこにわけありの料理評論家がやってきます。
その評論家がですね、元は……
だったそうで、今でもネット上で大きな影響力を持っているらしく、彼のブログのアクセス数が、なんと1日で……
何この現実的な数字。
8千。漫画なんだからもっと大げさに言っちゃってもいいのに、万の位にも達していない。
驚いていいのかどうか悩む、非常に微妙な数。
たいていの人はこのコマを見て
「8千! それはすげー!」
とはならず、むしろ
「8千? へー、ブログって、そのくらいアクセスが行くとカリスマってことになるのかー」
とトリビアを身につけたような気持ちになることでしょう。
この現実身のあるアクセス数設定は、きっとブレーンがいるに違いありません。
誰なんでしょうね。「ジャンルが特化しているブログでアクセスが8千/日行ったら、相当影響力があると思っていいですよ」という、非常に業界に精通したアドバイスをしたのは。
早めに名乗り出ていただけると幸いです。
バンビ~ノ!
せきや てつじ (著)