「ゆっくり食べると痩せる」
とはよく言われることですが、
10分でランチをとる癖を身につけたり、
牛丼をかきこむのが快感な人にとって、
ゆっくりと食事をするというのは、
なかなか難しいことではあります。
でも、ゆっくり食べる人だって、
我慢してそうしているわけではなく、
自然とゆっくりになっているわけです。
なぜ彼ら彼女らは、
早食いの罠に陥らないのでしょう。
先日、小太郎さんと話していて、僕はその
「なぜ、ゆっくり食べる人は、
ゆっくり食べることができるのか」
の秘密に触れた気がしました。
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それは原宿で、5人くらいで
じゃんがらラーメンを食べていたときのこと。
大体全員同時にラーメンを頼んで、
同時に食べはじめ、
みんながすっかり食べ終わっても、
小太郎さんは、半分も食べ終わっていません。
見てると、ラーメンが伸びています。
しかし小太郎さんは、全くあせらず、
一口食べて、しばらくして、また一口食べて……
の繰り返し。
あまりにも僕と食べ方が違う。
衝撃を受けて、僕は、
「なんでそんなゆっくりなんですか?」
と聞きました。
すると、小太郎さんは、こう返事をしたのです。
「口の中にモノの味がまだしてるときに
次のものを食べると、気持ち悪いんだよね」
なるほど!
ゆっくり食べる人も、かきこむ人と同様に、
自分の快楽原則に従ってるだけなのか!
ゆっくり食べる人は、ゆっくり食べたほうが
身体感覚的に気持ちいいし、
早く食べるとむしろ気持ち悪いから、
ゆっくり食べてるだけ、ということなのですね。
もちろん、ゆっくり食べる人が全員そうだ、
というわけではないでしょうが、
少なくともこの発想は、
今までの僕の脳内には1シナプスもありませんでした。
と、いうことは……
もし、ゆっくり食べる人になりたいのなら、
例えば小太郎さんのように、
食事中、口の中のものがすっかりなくなってから
次の一口を食べることに対する快感、
または、
まだモノや味が残ってるときに
他のものを口にすることの不快感、
みたいなものに意識を集中する訓練をしたら
良いのかもしれません。
と、ここまで書いて思ったのですが、
これ、元々ゆっくり食べる人にとっては、
何を言ってるのかさっぱりわからない
記事なんでしょうねー
誰も気づかなかった 噛む効用―咀嚼のサイエンス (単行本
日本咀嚼学会 (編集), 窪田 金次郎