電車で座っていたら、僕の目の前に立っていたサラリーマン2人が、自分のパソコンについて話し合っていたんです。
リーマンA:「なんかさー、最近オレのパソコン、使いにくいんだよなー」
リーマンB:「オレもオレも。インターネット立ち上げるとさあ、女の裸みたいなのが写ってる画面が何十枚も開いて、まずそれを消さないとインターネットできないんだよなー」
疑いようもなくウイルスまみれなご様子。Nimda変種? または何かのスパイウェアが入っちゃったんでしょうか?
本人もうっすら気づいているようなのですが……
リーマンA:「オレのパソコンも、立ち上げるといつも『ウイルスソフトがない』とかなんとかいう吹き出しが出てきて、ウザいんだよなー」
リーマンB:「ファイアーウォールにすれば?」
リーマンA:「ファイアーウォールって?」
リーマンB:「えーっと、会社のパソコンのことだろ?」
リーマンA:「へー、じゃあ家のパソコンは?」
リーマンB:「さあ……ウィンドウズXP、じゃねえかなあ」
リーマンA:「XPのどれ? 3種類あるだろ?」
リーマンB:「3種類って?」
リーマンA:「なんだっけな…普通のXPと、ビスタ、と、あと7ってヤツ」
混乱が極まっていらっしゃいます。コンランショップっていうか。
もはや言ってることが全く判りません。どこが違うとかそういうレベルじゃなくて、奇跡的に食い合わせの悪い具材ばかりが入った闇鍋のような、全体的にNGな感じ。
でも、確かに業界以外の人にとっては、ハードとしてのパソコンと、OSと、ソフトと、回線と、ネットと……って、ややこしくて判りにくいことこの上ないですよね。
そりゃimodeが大流行したわけだ。
僕は当然のことながら、立ち上がって会話に割って入り、正しい知識を伝えることなく、無言で目的地にて下車しました。
でもまあ、これだけ間違いに間違いを重ねていると、うっかり「ウィルスってウィンドウズのこと?」と正しい認識に至ってしまうかもしれませんね。
テレンス・コンランの収納術
テレンス コンラン (著), 遠藤 裕子 (翻訳)