知ったかぶりって、本当に止めたほうがいいですね。
えっと、1時間ほど前、タリーズに入ってコーヒーを注文するとき、一緒にデカフェを買おうと思ったんです。
ところが、いざ注文しようとしたその瞬間、なぜだか急に、これの名前が「デカフェ」だったか「ドゥカフェ」だったか判らなくなりまして。
あれ? どっちだっけ?
でも今すぐ注文しないと!
でも間違えたら恥ずかしくない? 店員さんにプッて笑われたら嫌じゃない?
ほんの1秒くらいの間で、頭の中にいろいろな思いが駆け巡りました。
その結果……考えすぎておかしくなってたんでしょうね。
「『デ』とも『ドゥ』とも聞こえるような、中間の発音をして切り抜けよう」
として、僕は奇妙な巻き舌発音で、
「ドェルゥカァフェ、ください」
って言ってしまっていまして。
店員さんはしばらく停止してから、
「……ああ、デカフェですね。少々お待ちください」
といって、普通にデカフェをとりに行きました。
僕は言い終わったその瞬間から後悔のあまり顔が真っ赤になり、そして1時間経ち、今に至っています。
追加の飲み物を注文しに行きたいのですが、さっきの店員さんがいなくなるまで、恥ずかしくてカウンターに行けません……
生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫 (著)