先日、次の打ち合わせまでの時間がないのでタクシーに乗ったときのこと。
かなり急がなくちゃいけなかったのに、信号がことごとく赤で、さっぱり前に進みません。
あまりにも赤続きだったので、だんだんイライラしてきたのですが、そのとき、タクシーの運ちゃんが、一言こう言ったのです。
運ちゃん:「お客さん、信号運悪いね〜」
そそそそりゃこっちのセリフだ!!!!
急いでいるってのに、なんでこんな信号運の悪いタクシーに捕まっちゃったんだろう? でも待てよ、彼は朝から晩まで毎日タクシーに乗っているわけで、もし彼の信号運が悪かったらいつでも赤信号で止まる経験をしているはずだから、今だけ特別に信号が赤ばっかりだとはそもそも思わないはず。つまり彼は僕を乗せてるときだけ赤信号ばかりだと感じているわけで、じゃあやっぱり僕の信号運が悪いってこと?
いやいや、僕だって他のタクシーに乗ったり自分で運転したりしていたときに、ここまで全信号が赤のことなんてない。このタクシーに乗った時に赤信号ばかりにぶつかってるんであって、だからこの信号運の悪さは僕のせいのはずがない。
じゃあ何? この偶然とは思えない赤信号の連続は何? 要するに僕と彼の合作ってこと? 僕の運と彼の運が混ぜ合わさって、女神転生で悪魔合体が失敗してパラメーターの低い変な悪魔作っちゃったときみたいに、信号運の値が最悪のタクシーを誕生させてしまったってこと?
それとも逆に、信号運が良いの? もしこのまま青信号でスイスイ行ってたら事故に遭っていたかもしれないとか、打ち合わせに遅れる事で心の余裕を見せつけ交渉の場で優位に立つ事ができるとか、そういうことなの?
みたいなことを延々と考えていて、気がついたら目的地についていました。退屈せずに済みました。