今、やり場のない怒りと、大きなビジネスチャンスを見つけた興奮とに包まれながら、これを書いています。
きっかけはこの記事。
【海外の反応】 「まるで麻薬だ…。」 ニューヨーカー絶賛のとんこつラーメン店
ニューヨークの一風堂が超大人気、という記事です。
行った人々の感想がたくさん超訳されています。
これを読んで、がぜん一風堂に行きたくなったんです。
だって、
角煮まん、オウ、角煮まん! 天国の白い雲の間に挟まっているのは君が想像できる限り、最もウマいものなんだ。いや、想像すらできなかった味わいを体験できる別世界に君を運んでくれる、魔法の宝石と言ってもいいくらいだ。
それから角煮まんも頼んだんですが、少なくともあと2つは頼むべきでした。これもほっぺたが落ちるほど美味しいものでしたからね。
まず角煮まんを頼んでみたんだけど、これがすごく美味しかった。蒸されたまんじゅうに特製ソースのかかった豚バラ肉とレタスが挟まったものなんだが、ニューヨークでこれを売る屋台を始めたら、もう大儲けだろうね。
など、最大級の賛辞が並べられていましたからね。
一刻も早く一風堂に行って、角煮まんを食べようと、いきごんでいたのです。
そしてさっき。
とうとうその日がやってきました。今日は早めのランチを一風堂でとる気マンマン。
僕の心はウキウキと踊りだしそう、僕の身体は欲望に焦がれそうです。
で、一風堂に入り、メニューを見たんです。
10往復くらい見ましたかね。そしてようやく事態を把握しました。
角煮まんが……ない?
あれ? 隠しメニューなのかな? と思い、店員さんに聞いてみました。
僕:「あの、角煮まんってありますか?」
店員さんはまるで、突然因数分解の解を聞かれたかのような顔をしています。
僕の言ってることがまるでわからない様子です。
店員:「かくにんまん、ですか? いえ、ありません」
あっちゃー、角煮まんのない方の一風堂に入っちゃったのかな、失敗した……
どこの一風堂ならあるんだろう? 再度店員さんに聞いてみました。
店員さんは、電話で本部に聞いてくれました。
その結果は……
店員:「角煮まん、どこもやってないそうです」
えっ!?
半泣きになった僕の顔を見て、店員さんはかなり驚いたことでしょう。
そんなことあってはならない。決してそんな目にあうべきではない、僕は気がついたら、一生懸命説明していました。
僕:「あの……今インターネットで一風堂がすごい流行っていまして……というのも、一風堂のニューヨーク店が大人気だそうで、そこで角煮まんが特に大人気で、だから僕はそれを食べたいと思ってわざわざ来たんですけど……」
店員さんは、ネットにそんな記事があることすら知らないようでした。はぁ、と気の抜けたような返事をし、でも角煮まんなんて聞いたことないですからねー、と、半笑いで去って行きました。
僕は仕方がないので、泣きながら赤丸ラーメンを食べ、店を出て、その足でほぼ毎日顔を出しているタリーズに駆け込んで、今これを書いているわけです。
ああ角煮まん、食べたかった、食べたかったのに……
残念でなりません。
しかし逆に言うと、これは、大きなビジネスチャンスなのではないでしょうか?
ネットでこれだけ一風堂がもてはやされたことは、過去にないと思います。恐らく僕のように、一風堂に行って角煮まんを頼んで残念な思いをしている人もたくさんいるでしょう。
今がタイミングです。角煮まんをニューヨークからわざわざ空輸、全国の一風堂に配達し、
「話題の角煮まん、遂に一風堂に登場!」
とAdsenseなりギズモードの記事広告なりでドンと宣伝を打つのです。
一風堂ニューヨーク支店の感想記事は大人気記事なので、きっとこの宣伝にも、みんながとびつくことでしょう。
なんならマーケティング担当者が、いかにネットの流行に敏感に反応し、関係各部署を説得、流通を素早く整え、今回の企画を実現したか、誠やねとらぼなどでインタビューしてもらってもいいかもしれません。
あるいはAMNなどで角煮まんをたべるブロガーイベントなどをしてもいいかもしれません。
まあ、僕のビジネスではなく一風堂のビジネスなので、実際は僕は全然関係ないですけどね……
でも一風堂ニューヨーク店の角煮まんは食べたいので、企画が実現した折には、きっといの一番に一風堂に駆け込むと思います。