せっかくなので、子供たちがハマってしまった『シンデレラ2』に引き続き、『シンデレラ3』もレビューっておきます。
結論から言うと、すごく面白い。
個人的には、シンデレラシリーズ(という言い方が社会的に許されるのであれば)の中で最高傑作じゃないかと思う。
短編オムニバス式の外伝っぽい2と違って、『3』は長編アニメだ。
あらすじはこんな感じ。
意地悪な継母が、とある事件をきっかけに、ビビディ・バビディ・ブーの魔法の杖を手に入れ、魔力を我が物とする。
継母は、新たに得た強大な力を使って、富、権力、そして、シンデレラへの復讐を画策する。
この、継母の邪悪な黒魔術師っぷりが、マジでハンパない。
恐ろしげな声で「ビビディ・バビディ・ブー」を唱え、
⚫︎ 王子に擬似記憶を植え付ける
⚫︎ シンデレラを遥か遠くに転送
⚫︎ ガラスの靴を魔改造
⚫︎ 自分の娘を人体改造
⚫︎ 護衛兵を全滅
こんな具合だ。
マジで強力だし、狡猾でもある。とても勝ち目がない。
しかしシンデレラは、何度も継母に打ちのめされながらも、あきらめずに立ち向かう。
果たしてシンデレラは、その不屈の闘志で、王子様との結婚を再び手に入れることができるのだろうか?!
みたいな話だ。ね? すごそうでしょ?
全体的に「お、おう」という感じで、色々と圧倒される。
この物語の大枠のテーマは、「シンデレラは魔法に頼っただけの卑怯者なのではないか?」という疑問だ。
シンデレラは魔法で王子様をたぶらかしたのか、それとも2人が結ばれるのは運命だったのか。
それを確認するための試練。それが『シンデレラ3』である。
試練に挑むので、シンデレラは、今回はとてもアクティブ。
まるでアンジェリーナ・ジョリーだ。
ついでに言うと、あの人形みたいに受け身な王子様も、今回は大活躍するし、セリフも気が利いていて超イケメンだ。理想の王子様って感じ。
超自然の力 vs 意思の力。こう書くとなんだか『AKIRA』を思い出す。今回の継母とシンデレラは、鉄雄と金田との戦いに近いのかもしれない。
ていうか、シンデレラよ、そんな行動力があるのなら、そもそもあんなブラック企業みたいな労働環境を自分で改善できたはずなのでは……まあ王子様との真実の愛を知って目覚めた、のでしょう……
さて、結果はどうなのか? もしご興味ありましたら、是非ともご自身の目でお確かめください。
ディズニーってほんとすごいですね。昔の童話の続編なんてB級二次創作になる可能性大なのに、ここまで仕上げてくるなんて。
彼らの底力を思い知らされました。