この話、長くなるか短く書き終わるのか、今の時点ではわからないので、結論だけ先に書いておきますね。
「ホームインスペクション(住宅診断)、売買契約、住宅ローン、火災保険、引っ越し、持ち家売却など、家の売買の難しい部分については、全部まとめて『さくら事務所』に相談がせよ!!!」
ステマじゃないですよ。実体験から生まれた、心の底からの感想です。
さくら事務所というのは、家やマンションなどの住まいの購入に関するあれやこれや(ホームインスペクションとか売買契約とか住宅ローンとか火災保険とかの相談とかとか)をサポートする会社です。
ホームページを見ると「業界No.1」とか「ご利用者数:29258組」とか、景気のいい数字が並んでいますが、そんなモノは、こんな会社が存在するのだということ自体のありがたさ(=顧客満足度の高さ)の前には、霞んでしまいまいます。
たぶんさくら事務所に出会ってなかったら、僕らは、いまだに家を買えていなかったか、あるいは買っていても、「騙されたんじゃないか、どこかで損をしたんじゃないか」と、悶々とした日々を送っていたことでしょう。
この会社のことを知ったのは9月中頃、僕が家を買うための悩みのピークに達し、頭が破裂しそうになっていたときのことです。
良い物件があったのですが、ちょうどその頃は公私共に死ぬほど忙しい時期で検討時間が必要だったので、2週間ほど回答を待ってくれないかと不動産屋に相談したところ、不動産屋がこう返してきたのです。
「数日なら待てますが、2週間も他の見学されるお客さまを止めておく、というのはできませんね……もしかしたら他の方が買われてしまうかもしれませんが、それでもよろしければ……」
出たよ! こちらの弱みをつく営業トーク!
ウチら家族はこの数カ月の間、いいなと思っていた物件が、躊躇している内に他の人に買われていってしまうという悲劇を、幾度となく体験していました。だから「他の人に買われるかも」が、かなり効きました。まさにクリティカルヒット。
同時にこのとき、この不動産屋に疑いも感じました(結論としては良い不動産屋だったのですが)。そもそもこの日見ていた物件は、本来見るはずじゃない物件でした。別の物件を見るために週末の午後待ち合わせたのですが、出会い頭に不動産屋の感じのいい営業マンが申し訳なさそうに、
「すみません、ご見学いただくはずだった物件、つい先ほど午前中に売れてしまいまして……もしよろしければお近くの他の物件をお探ししますが……」
と言われて見にきた物件だったのです。なので、待てないという返事とあわせて、「そもそも最初に見る予定だった物件だって、実在しない、撒き餌にすぎない物件だったのではないか。そういう詐欺的な技を使う不動産屋なのではないか」という疑問を持ったのです。
その建売住宅自体は、繰り返しになりますが良い物件でした(特に奥さんが気に入っていました)。でもいろんな角度から検討する時間が欲しいと考えました。しかし今は忙しくて小刻みな時間しかとれないし、不動産屋は長いことは待てないと言っています。
この短い期間、この不完全な情報量で、この高額の買い物について、どこまで何ができるのか。
まずは5日だけ時間をくれ、と不動産屋に交渉し、時間をもらいました。他の不動産屋をあたって、近所の他の物件を見てみたかったのです。
当日の夕方中に、他の不動産屋何件かにアタックし、他の物件を見せてもらいます。
ここまでが前振り。で、その「他の物件比較検討」の中で、さくら事務所の名前が出てきたのです。
さくら事務所の存在を教えてくれたのは、某別の不動産屋の、iPadとかを使いこなして常に周囲の物件の売り買い情報を把握しているようなタイプの若い営業マン。彼はこう言ったのです。
「最近はさくら事務所さんとかでホームインスペクションをお願いする方も多いですしねえ」。
ホームインスペクションとは、第三者の専門家が住宅診断をしてくれるというサービス。定義によると、
ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務です。(日本ホームインスペクターズ協会)
と言われています。
さくら事務所はそのホームインスペクション業界でのトップだそうです。
奥さんに相談してみたら賛成とのことだったので、さっそくメールで問い合わせました。
すると、すぐに返事が来て、5日後にホームインスペクションの予約が取れました。
当日、不動産屋、さくら事務所、そして家を建てた建設会社を交えて、ホームインスペクションが行われました。
さくら事務所のHさんは、僕だったら到底見つけられないようなポイント、例えば
「屋根の端のところ、ほんのすこしだけ木が見えてしまっている(から腐りやすい)」
「天井は強化石膏ボードのはずだが、ただの石膏ボードに見える」
「雨どいの傾斜が弱いので、水が溜まるかもしれない」
「玄関下の支えが必要」
などなどを、次々と見つけ出して行きます。
Hさん:「ここは設計図だと強化せっこうボードのはずですが、色からすると普通のせっこうボードに見えますね」
ついでに言うと、イケメンでした。
建築会社の人も、それを丁寧に聞いて、丁寧に対処しようとしています。これも驚きで、僕は数年前、今住んでる住宅のリフォームをしたときの苦い思い出を思い出しました。
……そのリフォームのとき、担当の方は非常に丁寧で親身で献身的だったのですが、できあがったリフォームを見てみると、扉は閉まらないわ、吊り棚の戸は曲がってるわで散々だったのです。そして補修を依頼したところ、その担当者は急に人が変わったような泣き声で、
「勘弁してくださいよぉ」
と泣きついてきたのです。
恐らく大工さんのスケジュールを調整するのが大変なのでしょう。僕は引き下がらないつもりでしたが、奥さんがもういいというので、泣く泣くこの状態でリフォームを受け入れた、という過去がありました。
でも今回は、専門家の人が、設計図を片手に、的確に「ここはこうあるべき」と指摘していきます。だから建築会社も対応せざるを得ません。
結果的には、とても満足のいくホームインスペクションになりました。そして後日談となりますが、さくら事務所は、アフターフォローも完璧にサポートしてくれました。つまり、建築会社から出てくる住宅補修の計画や、本当に直っているかのチェックなどを、「自分はアドバイスのみ。決定はいちるさんが最終的に判断してください」という留保つきで、しっかりとサポートしてくれました。建築会社の人と直接話し合いもしてくれました。おかげで僕は、住宅の質に関しては安心することができました。
ところで。
住宅そのものより恐ろしいものがあります。
契約です。
売買契約とか、住宅ローンの契約とか、火災保険の契約とか、そういうのです。
まずは売買契約です。
不動産屋は、「約束した5日間は待ったし、ホームインスペクションも要求通り受けたのだから、そろそろ買うか買わないか決めて欲しい。買う前提で進めていきましょうよ」というモードに入っています。
しかし高額な買い物なので、契約書はちゃんと読み込みたいし、そもそもこの時点では不動産屋に対して疑いが湧いてしまっています。だから出された売買契約書を流し読みしただけでハイハイと判子を押していくことはできません。どこかで騙されているかもしれないからです。
そしてこの時点では、不動産屋の方は営業マンではなく、既に社長が自ら出てきています。この方、全くもって悪い人ではないのですが、長く業界にいる百戦錬磨の不動産屋で、口達者かつ手練かつ飴と鞭を自在に使いこなすようなタイプで、とてもこちらが個人で太刀打ちできそうにはありません。後で知ったのですが、某有名ボクシング部のキャプテンで、今もOB会に出席してるとか(以下百戦錬磨社長と呼びます)。
契約書をキッチリ確認したい。でもその時間がない。そのとき僕は、仕事も家も今年最大のクライマックスの最中にあり、ものすごく忙しい時でした。少し前に帯状疱疹をやったくらい、クライマックスの忙しさがずっと続いている状態でした。
困りました。僕はなんとか、あと数日だけ待ってもらうような約束だけ取り付け、帰宅しました。
そして、ふと、思い出しました。さくら事務所のホームページに、こんなことが書いてあったのを。
●その他サービス
・契約関連書類チェック
・契約立会い
藁をもすがる思いでさくら事務所に電話しました。業務時間外でしたが、スタッフが対応してくれました。事情を説明すると、なる早、可及的速やか、マッハ、ダッシュ、アズスーンアズ、超速で、担当をアサインしてくれました。
僕はさくら事務所の要求に従って、不動産屋に電話し、売買契約書と重要事項説明書を、僕らとさくら事務所にすぐにメールするよう依頼しました。不動産屋の方は、さくら事務所はホームインスペクションをする会社だからもう終わったはずと思っていたようで、「はぁわかりました。事情がわかりませんが、お客様がそうおっしゃるならそうさせていただきます」くらいなテンションでした。
数日後。
不動産屋にとっては、売買契約を結ぶ日、または土壇場で起きそうなちゃぶ台返しを百戦錬磨社長が食い止める日。
僕にとっては、さくら事務所の契約書まわり担当の方とはじめて会い、その人がどこまで信用できるのか短時間で見極める日でもあるし、売買契約に関しては、不審な点があれば断る気まんまんの日。
不動産屋と会う少し前に、僕らはさくら事務所のMさんと会いました。
第一印象。「信用できそうだ」。僕は第一印象的直感を信じないのですが、直感は「信用できる」と囁いていました。
Mさんは、2つの書類について、ドトール(近所にタリーズがなかったのが悔しい)で詳しく説明してくれました。
僕は驚きました。その解説の明快なこと。わかりやすいこと。聞きやすいこと。
よほどこの種のあらゆるケースに精通していないと、ここまで過不足なく、しかも短時間に説明することはできないでしょう。
しかも、話している様子が、実に楽しそうなのです。
元々の性格もあるのでしょうが、この仕事が大好きなんだな、というのが伝わってきます。
やりたいことをやっていること、好きを仕事にしている人は、そうではない人よりも確実に抜きん出ます。彼は今していることに関して、業界の他の人より明らかに「抜きん出ている」感じがしました。僕らは僕らなりに、時間のない中できるだけ売買契約書と重要事項説明書を読み込んできていたのですが、Mさんとの短いセッションで、自分たちだけでの読み込みの何倍も理解が進みました。
結論としては、「契約書には基本的な不備や罠はないし、フェアで良い契約書だけど、ちょっと僕ら側の不利になるともとれるような、明確にしておかなくてはいけない点が2点ほどあるので、そこだけ書き換えてもらえばいいでしょう」とのことでした。
で、さくら事務所のMさんと不動産屋に行きます。
「契約立ち会い」もお願いしていたからです。
不動産屋の百戦錬磨社長はMさんを見て、不思議な顔をしていました。オレはいちるさんと契約するはずだが、この見たことないやつはなんだ? 「さくら事務所のM」? なんでさくら事務所がここにいるんだ? そんな感じでした。
契約がはじまります。社長と僕らの間で会話が進み、Mさんは置物と化してじっと座っています。
Mさんが問題と指摘したところに入ると、今まで置物だったMさんが、話に入ってきました。その入り方は極めて注意深く静かで腰の低いもので、まるで細い割れ目の隙間を音もなく進む蛇のようでした。
Mさんは、社長のご機嫌を損なうことなく問題点を指摘し、直し、特に場が険悪になることなく、僕らの有利なように契約を締結することができました。
帰り道が一緒だったので、僕らとMさんは長時間話すことができました。
Mさんは住宅ローンを選ぶ基準についての一般的な考え方を教えてくれました。
そして、これがまた明快でわかりやすく、とても参考になりました。
住宅ローンって、死ぬほどいっぱいあるじゃないですか。そこから何を基準にどれを選んでいいか、このMさんの話がなければ、途方にくれているところでした。しかも今日の契約から住宅ローン組み→家の引き渡しまでの流れは非常にタイトなスケジュールだったので、その意味でも二重にこの「選び方の指針」の話は役に立つものでした。
結果として、僕らは住宅ローンについてはほとんど無用な悩み時間を使わず、恐らくは自分たちにとってベストに近いローンを組むことができました(この住宅ローン選定作業では、不動産屋の百戦錬磨社長にも大いにお手伝いしていただいたことを、ここに書き添えておきます)(ごめんなさい。恐らくさくら事務所のある意味商品の一部なので、ここに「ローンを選ぶ基準」の詳細を書くのは控えさせていただきます。遠目のヒントだけ。)。
火災保険も全然悩みませんでした。
この相談は無料なので気軽に聞いたのですが、Mさんは火災保険にも精通していて、1時間弱の話の中で、すっかり火災保険を選ぶ際の考え方についてはマスターできました。
Mさんは火災保険の担当になったので火災保険を調べているうちに、すっかり火災保険が楽しくなってしまい、本まで出してしまったそうです。そのくらいの人の話ですから、それはそれはわかりやすいことこの上なかったです。
そうこうしている内に、建築会社の補修もイケメンのHさんがしっかり監視してくださり、さらに最初に指摘した補修部分以外にも「こうした方がベター」という指摘もしてくださって、建築会社も、その提案を受け入れ何度も直しをしてくだいました(この建築会社もとても良い会社で、真剣に「良い住宅とは何か」を考え、大胆で明確なコンセプトで家を作りながらも、顧客に対しても誠実に手間ひまかけて対応する会社であったことを、ここに記しておきます)(今思い返すと、僕は今回の住宅購入騒ぎで、とても人に恵まれたんだなあ)。僕はその様子を眺めて、気になる点があれば口を出すだけで良い状態でした。
ここまで読んでくださった方(長い文章につきあってくれてありがとう!)の中には、「よくそんなにさくら事務所を信用できたね。だってさくら事務所が、不動産屋や建築会社と手を組んでる可能性もあるでしょ?」と思う方もいらっしゃると思います。
僕も最初はそう思っていました。ただ、僕らには他の選択肢がありませんでした。高額商品だから間違えたくない。でも自分たちで隅々まで勉強する余裕も時間もない。だから、藁をもすがる思い、という状態だったというのは前提にはあります。
ホームインスペクションに関しては、最近結構普及してきていますし、そもそもの定義が「第三者的立場から住宅診断する」だし、日本は建築基準にとても厳しい国なので、こういうサービスが成立しても不思議はないと考えていました。少しでも不満があれば、他の会社で、2回目、3回目のホームインスペクションもするつもりでした。
それ以外の、契約書チェックとか、契約立ち会いとか、ローンや保険相談については、これはもう賭けみたいなものでした。
僕は売買契約のとき、少しでも納得出来ない点があれば契約しないつもりでした。しかしMさんの解説と、立ち会い時の百戦錬磨社長へのMさんの交渉に大変納得がいき、悶々とした疑問点なく契約を締結することができました。
その後の住宅ローンについても、不動産屋が調べて勧めてくれたローン商品に対して、明確に良し悪しの判断ができたし、自分たちでも独自に調べ申し込むことができました。火災保険も同様です。
これら全ては、さくら事務所のアドバイスなしには成し得なかったことです。
だから僕は、今は、さくら事務所はホームページに書いてあるとおり、「売り手側の論理でなく、購入者のみの立場に立った調査報告・アドバイスをご提供」している会社なのだとなのだと確信しています。
さくら事務所の会社の壁には、たくさんの感謝の手紙が貼ってあります。
手紙を送りたくなる気持ち、わかります。マジほんとにありがたいですものね。
住宅購入ってのはホント難しいものです。高額だし、関係するジャンルは建築から法律から金融から多岐に渡るし、専門用語はバンバン飛び交うし、そして、決めるときはすごい速度でどんどん決めていかなくてはいけません。できれば全部自分たちで把握しながらじっくり時間をかけてやりたいですが、様々な事情でそうはいかない場合もあります。
そんなとき、住宅購入に関するあらゆるシーンを、第三者かつ専門家の立場からサポートしてくれる存在は、とても頼もしいしありがたいし、いくら感謝してもしきれません。
みなさまももし住宅購入周りに関して困っていたら、ぜひさくら事務所に電話してみてください。きっと助けになってくれると思います。
住宅購入に関しては、他にも「正直すぎる銀行マン事件」や「先生事件」、「物件選びの際の重視ポイント」など、書きたいことがいくつかあるのですが、それはまた今度。