先日、友だちとクリスマスプレゼントの話をしていたら、相手がこう言い出しまして。
相手:「私、今年いちばん感動した映画を、彼にプレゼントしようと思うんです」
僕:「へー、それいいんじゃない!? 一緒に見れるし。で、何をプレゼントするの?」
相手:「ベン・スティラーの『LIFE』!」
……んー、……
ちょっと待って。それ、失礼に当たるかもしれないから、少し考えてみよー。
LIFEは確かに、大変な名作です。
僕も観る前と観た後では人生観が少し変わったような気がするし、そもそも観たあとは、数日間、謎のやる気がほとばしった記憶があります。
でも、LIFEのストーリーを考えてみましょうよ。
LIFEってざっくりと物語を要約すると、
「アラフォーで仕事もプライベートも冴えない、将来の希望もない、日中も妄想が趣味みたいな、目が死んでいる男が、ひょんなことから大冒険を経験する羽目に陥り、それがきっかけで『今を活き活きと生きる』ヒーロー的な人間に生まれ変わる」
みたいな話ですよね?
それをプレゼントするってことは、あれじゃないですか? 相手に
「お前さ、最近冴えないね」
というメッセージを送ってると誤解されませんか?
いや確かに感動的な作品だし、楽しいし元気が出るし、進撃の巨人の諫山創さんも現時点で今年のナンバーワン映画にあげているし(まあ年末にはインターステラーもベイマックスも控えていますけどね)、映画好きの同僚も正月にひとりで観直すと言ってるくらいですから、いい映画なのは間違いないと思うのですが……でも大丈夫? それプレゼントできるくらいの信頼築けてる? と、老婆心的な心配が心をよぎったあと、しばらくして、
僕:「あぁ、いいんじゃないそれ! あれ名作だしね!」
と調子よく返事したのでした。なんだかんだ言って観終わった後はいい気持ちになれると思いますし……
LIFE!
ベン・スティラー (出演, 監督), クリステン・ウィグ (出演)
※吹き替え最悪らしいので字幕でご覧ください。