なにげに超深みのある凄作、ピクサー『インサイド・ヘッド』


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ピクサー新作『インサイド・ヘッド』のことを、観終わって一週間以上たった今でも、ときおり考えてしまいます。

最初観終わった時は、単純に「面白かったー!」でした。
すごいCG、練られた脚本、魅力的なキャラクター、勢いのあるアクション。

でも、1日経ち、2日経ち、3日経ち、最初の興奮が抜け落ちるにつれて、自分の心に大きな構造変化が起きていることに気づいたのです。

あ、別にネタバレはないので、ご安心してお読みください(笑)。

物語は、「少女の成長物語」と、「少女の頭の中に住んでいる、5種類の『感情』を擬人化したキャラクターの冒険」との2軸で進みます。

「少女の成長物語」は、いかにも子供時代にありそうな悲しみや悩みや和解や愛情の物語であり、だからこそ、非常に多くの人が「あるあるー」と感情移入できます。

しかし、その「頭の中」では、「喜び」「悲しみ」「怒り」「ムカムカ」「ビビり」という5種類の感情が、話し合いながら、少女の言動に影響を与えているのです。
「コントロール」しているわけではありません。この感情たちは、少女の幸せのために、彼女の感情の元を監視し、それに対して適切な調整をしようと試みるのです。司令官のいない司令室のスタッフたち、という感じです。
彼らの調整は、上手くいく場合もあれば、かえって自体をこじらせてしまう場合もあります。

そして、少女が成長していくにつれて、当初は単純で「5人のうち誰が動くか」に過ぎなかった感情たちも、チームワークで複雑な共同作業をせざるを得なくなります。

 
最近、僕は考えます。

 
僕の中の5つの「感情たち」は、今、何を考えていて、どんな議論をしていて、僕にどんな言動を取らせようとしているのだろう、と。

感情を、自分自身とは別個のものととらえるのは、かなりハイレベルな、自分を客観視する作業です。
「感情に流されている」ときは、「(自分自身じゃなくて)この5種類の感情のうちの誰かが暴走している」とイメージするだけで、暴走が少し落ち着きます。
それぞれの感情に思いを馳せると、「最近この感情が動いていないな」とか「最近この感情が強すぎだな」ということも感じ取ることができます。
感情と感情が共同作業し、新しい微妙な感情を作り出されていることにも気づきます

あの……このアニメ、もしかしたら恐ろしく深みのある、超名作なんじゃないですか?
観終わったあと、こんなにも、自分自身について深く考え、新しい洞察を得させてくれる映画って、ないんじゃないですか?

なんか、世界のものの見方、自己認識の仕方そのものが変わったようさえ思えますよ。
しかも、特定の価値観やイデオロギーは押し付けてこない。

このアニメがどのくらいヒットするのかはよくわかりません(普通に面白いのですが、まあ夏休みは面白い映画てんこもりなので)が、少なくとも僕は、自分の子どもが小学生くらいのうちに一度見せてあげたいと思いました。人生で起きる変化への対処法が、このアニメから学べるからです。

 

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