NETFLIX(Netflix?)といえば、海の向こうからもずっと噂が絶えない、「本当に素晴らしい」動画ストリーミングサービス。
それの日本版が開始記念として、お試し用の鍵(しかもリアル鍵!)をいただきましたので、
さっそく試そうとしていました。
そう、試そうとしていたんです。この数週間。
でも、試せません。僕の思考、生活、感覚のパターンに「映像を観る」というのを入れることができないんです。
テレビだってほとんど観ないし、DVDを借りても観ずに返却期間になるし、YouTubeやニコニコ動画も、興味がありそうな動画でも、まず分数を確認して、
1分:観る
3分:熟考してから観る
3分以上:飛ばしながら観る
みたいな感じです。
どうしてこんなことになっちゃたんだろう? 昔はあんなにテレビっ子だったのに。
映画館には結構足繁く通うのに。
「ながら観」が苦手なんです。観るときはちゃんと観たい。でも、テレビやパソコンやiPhoneの前だと、集中できないんですよね。他のものに気を取られてしまう。結局「まとまった時間をとって観よう」となり、そのうち放置してしまう。
だから僕のここ数年の課題は「『長いものでも超細切れにして観る』を体得する」だったりします。長いDVDでも、5分とか3分とか細切れにしながら見ても満足できるようにマインドセットを変えれば、長編小説みたいに、再び大作も楽しめるようになるはず。
huluでそれをやろうとしたのですが、(NETFLIXとほとんど同じなのに)なんとなくUIが肌に合わなくて挫折しました。
今回、NETFLIXでその練習をできるかしら? そんなことを考えながら、ようやく重い腰を上げ、登録してみました。
サービスの概要や特徴や詳細などなどは、ギズモードやAV Watchはじめネットに死ぬほど出ているのでそちらを見ていただくとして、僕の視点からのファースト・インプレッションだけお伝えします。
結論から言うと以下の3つです。
● 使い勝手の良さはさすが。パーフェクトだわ
● ドキュメンタリーやアニメなども予想以上に揃ってる
● 「大作を細切れに観る」練習にはピッタリかも。でもキャリアの帯域制限に引っかからないかな?
以下、画像つきでコメントをば。
さすがです。huluと基本的には同じUIですが、シンプルで迷いようがない。Webから観るときも、iPhoneアプリを使う時も、「これしかない」って感じで完璧です。
「ダークな映画」カテゴリにおしんが入っていて笑いました。ダークってw
ジャンルは現時点では、以下のようにツタヤの棚程度には混乱が極まっていますが、
・Netflixで人気の作品
・国内映画
・アニメ
・国内TV番組・ドラマ
・新着
・アクション・アドベンチャー
・キッズTV番組
・コメデイ
・TVドラマ
・ドキュメンタリー
・ホラー映画
・実話に基づくヒューマンドラマ
・キッズ・ファミリー動画
・ヒューマンドラマ
・TVアクション・アドベンチャー
・新作セレクション
・SF・ファンタジー
・インディーズ映画
・ラブロマンス
・エキサイティングな映画
・ダークな映画
・ファミリーアドベンチャー
・サスペンス
・TVコメディ
・スリル満点の極上アクション
・国内コメディ
・スポーツ映画
・アカデミー賞受賞映画
・怖い映画
ユーザーインターフェースのおかげか、全然ストレスがありません。
個人的には、ドキュメンタリーが充実してくれると嬉しいです。とりあえずニーナ・シモンのドキュメンタリーが入ってるからそれ観ようかと。
アニメも頑張ってくれると嬉しいかな。とりあえず弱虫ペダルが入ってるからそれは観ようかと。
サムネイルにマウスオーバーすると、ちょっとサムネイルが大きくなって、詳細情報が表示されます。
興味があれば、今すぐみなくても、右下の+ボタンを押しておけば、クリップ可能です。
こうやって、結局は観ない「あとで観る」が溜まっていくのですね。HDDレコーダーと同じだわ。
さらにクリックすると、さらなる詳細情報が。
僕はここで一瞬「どうやったら本編観れるの?」と迷いました。あと、素晴らしい精度と評判の「類似する作品」はどこで見れるの? と。
結局は、数秒画面を見渡せばすぐわかるレベルでした。やはりユーザーインターフェースが超良い。わかりやすすぎる。
結局ボクは、NETFLIXオリジナル作品「シェフのテーブル」を観ることに。世界最高のシェフ6人の技と物語を追ったドキュメンタリーです。
僕はアンソニー・ボーデインやバベットの晩餐会が大好きな、重度の<以下Adesense先生に怒られる可能性があるので別のところに単語を書きます>マニアなので、シェフのドキュメンタリーは完全にツボなんです(この作品の最初のレビューも僕が書きましたw)。
生まれ変わってたまたま良い舌に恵まれたらシェフになりたい。
「NETFLIXオリジナルドキュメンタリー」。最近流行ってる、そのプラットフォームやサービスが作る、本格的なオリジナル番組です。
NETFLIXには他にも、センス8とか、マルコ・ポーロとか、話題のオリジナル作品があります。
これ料理なんだぜ? ジオラマみたい。すごくない?
映像品質は素晴らしいです。Retinaで観ているわけではないのに、もう十分満足できるレベル。
字幕または吹き替えもプロの仕事でした。
番組を観るのはいつでも中断でき、テレビやiPhoneなど、別のデバイスで、途中から観ることができます。
これで、いつどこにいても、途中から続きを観ることができるので、「細切れ視聴」を実現できる環境は整った……と言い切れない点がひとつ。
NETFLIXって、オフライン視聴に対応してないんですよね。つまり観るときは必ずストリーミングで観る。だからiPhoneで4Gで観てたりすると、たぶんアッという間に帯域制限に引っかかる。実験する勇気が出ないレベルで絶対そう。
動画のオフライン再生に対応してくれないと、本格的な「細切れ視聴」には向かなそうです。でも既に観たい番組をいくつかチェックしちゃったので、Wi-Fi環境でしばらく楽しんでみたいと思います。
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需要があるかどうかわからなかったのに、気がついたら、dTV/dアニメや、NHKオンデマンド、huluなどなど、動画ストリーミング視聴の分野は、かなり充実してきました。やはり「録画し忘れてたって、借りに行かなくたって、いつでもどこでも複数デバイスにまたがって」見れるのは快適です。個人的にはツタヤが好きなのでTSUTAYA TVには頑張って欲しいし、WOWWOWやスカパーなどは、こういうネット経由ストリーミングにもっと大きく投資してもいい気がします。
ただ、使い勝手やユーザーインターフェースの部分は、このNETFLIX(Netflixが正しいのかどうかわからず、モヤモヤする)でひとつの完成形をみていると思うし、どのサービスでも見れるコンテンツは一緒じゃあつまらないし、かといって本来映画館やテレビで放映されていたものをサービスが囲い込むのも後ろ向きでどうかと思います。
だから、これらのサービスの肝は、個人的には「オリジナル作品」がどれだけ面白いか、によるんじゃないかなというのが現時点での所感です。「これが見たいからこのサービスに入る」的な。
「ラインアップが貧弱なのが問題」という声もありますが、どんなにラインアップが充実しても、僕の感想はあまり変わらないと思います。作品ならツタヤで借りればいいし、番組なら録画すればいいし、録画し忘れて悔しい! みたいな番組は一週間もすれば忘れてしまいます。
だから、オリジナルコンテンツ。テクノロジー企業なのに気がついたらコンテンツ制作がメインになってた、みたいなことは起きるんじゃないかな。どうだろう。
YouTubeでクオリティの高い動画を出している人がスカウトされるとか。宮﨑駿のショートアニメとか。デイリーポータルZTVとか。ロフトプラスワン完全中継とか。
ネットとカルチャーとコンテンツの交差点に興味がある僕としては、その辺が気になります。まあ、普段全然テレビやDVDを観ない人の感想なので、適当に聞き流していただければ。
そのうち「しばらく使ってみた感想」を書くかもしれません。「オススメ動画20選」とかやってみたいな。なんたって久々にこういうの観るからな。