発表から数カ月後、先日とうとうオープンしたBuzzFeed Japanの記者会見を聞いてきました。
レポートや考察は他のメディアに上がると思うし、扱うネタ的に批判もされやすいサイトなのかもしれませんが、僕は自分の感じたことを書き残しておこうと思います。
BuzzFeedは既に、ワールドクラスで成功している、超巨大メディアです。コンセプトも明確で「他サイトと差別化できてる」と言っていいレベルだし、データを集めたり記事を作ったりそれをあちこち(ソーシャルとかニュースアグリゲーターとかポータルとか動画や写真の投稿サイトとか)にバラまいたりするシステムも、既にモンスター級のものができあがっているのでしょう。新しいことをどんどん試す社内文化もあります。
日本版だって、オープンまでのこの数ヶ月の間で、僕の知ってる中でもとびきり最高な人材が何人も入社していきました。資金もあるようです(詳しくはわかりませんが、時間をかけて調査報道するくらいは余裕らしい)。
だから、たぶん短期間のうちに大きな成功を収めるのではないでしょうか?
でも、僕はあまりそこには注意が向きませんでした。
僕が今回の記者会見で一番素晴らしいなと思ったのは、スタッフのみんなの目が輝いていたことです。みんな「疲れた」「大変です」といいながら、キラキラしている。
まるで文化祭前夜のように。
こういう瞬間って、とてつもなく楽しいよなあ、と思います。見ているだけの僕ですら、思わず頬が緩みました。
「ビジネスで成功するぞ!」というより、自分たちの考える理想に向かって、全力で頑張る。スタートアップとは少しニュアンスの違う、青春のような光景がそこにはありました。
恐らく近日中にメガヒットの記事が出てくるんだと思いますが、まずは今は、僕はBuzzFeedの「文化祭前夜感」を応援したいと思っています。友だちも多数混じっていますしね。彼ら彼女らがBuzzFeedでどう遊ぶのか、どう奮闘するのか、どう成長させていくのか、それを見るのが楽しみです。
---
そんなことを思いながら、僕は今の自分のサービスのことを考えていました。
今、僕は、ShortNoteという、エッセイやコラム投稿サービスの企画運営をメインでやっています。
そして、ShortNoteに、驚いています。今まで僕は数十のサービスの企画立ち上げ運営に関わってきましたが、その中でもShortNoteは、とびきり人の心を癒やしているというか、人の魂を救っているというか、とにかく役に立っていると感じているのです。自分のサービスをこんな風に言うのもどうかと思いますが、本当に内容が素晴らしい。
だから僕は、半分意図的に半分偶然にできあがったこの暖かく面白い空間を、うまい具合にもっと成長させ、安定させたいと考えています。
成長しているとはいえ、まだまだ全然、発展途上のサービスです。予算や人といったリソースも充分ではありません。でもなんとか上手い方向に持っていきたい。「BuzzFeed、ほぼ成功間違いないだろうな」と思いながら、じゃあShortNoteはどうするのよ、と、そんなことを脳内会議しながらタリーズに向かった、そんな日でした。なんだ結局タリーズかよ。