久しぶりに吉祥寺で美味しい店を見つけました。吉祥寺巡回歴ウン十年な僕のアンテナがビビビビッと激しく反応するレベルです。
名前は「TRAPIZZINO(トラピッツィーノ)」。開店してまだ1〜2ヶ月のニューカマーです。
場所は、パルコのある通り(吉祥寺通り/立野通り)を歩いて、五日市街道にぶつかる手前辺り。
トラピッツィーノは、イタリアで2008年くらいに生まれ、今人気大爆発中の、新しいストリートフード。中に具を詰められる専用のピザ生地に、ローマの伝統的な家庭煮込み料理をブチ込んだという料理です。
僕が食べたのは、鶏と豚。
鶏の狩人風(カチャトーラ)(700円)
豚を優しめのハーブで煮込んだもの(750円)
むっちゃ美味しいです。一見、イタリア版ドネルケバブとかピタサンドのように見えますが、ピザ生地が外はカリカリで中はフワフワ。その中に肉なら肉、野菜なら野菜の煮込みがギッチリとつまっています。ピザ生地は袋状になっているので、中身がこぼれることもありません。
ちょっと拡大してみましょうか?
シンプルです。余計なことをせず、ただパンに具をつめる。
「あー食べた!」という満足感があります。
店の外観はこんな感じです。
店長さん。イタリアの方かな? 日本語通じるかな? と思いきや、ドイツ系のハーフで、日本語しかしゃべれません。僕の予想は全部大外れでした。
トラピッツィーノは、創業者のある想いから生まれたそうです。
それは「ローマの伝統料理を食べる機会が減ってきている」というもの。
ローマでも、他の先進国と同じく、共働きが増えてきたので、手間隙かかるタイプの家庭料理を作る人がいなくなってきているとのこと。だから、家庭料理の味が失われつつあるのだそうです。
ローマの伝統的な家庭料理といえば、煮込み料理。場合によっては何日も煮こむということもザラだそうです。そりゃあ、そういうものは共働きの家庭では作れませんよねー。
だから、ピザ生地マニアとタッグを組んで、煮込み料理を入れるのに最適なピザ生地を新規開発し、そこに煮込み料理をふんだんに入れて、ストリートフードとして食べ歩けるようにし、若者たちにローマの伝統料理を味わって欲しい。このお店には、そんなストーリーが込められています。
あのスローフード大国イタリアでも「伝統食が失われる」という危機が迫っているんだ、ということに、僕は驚きました。
トラピッツィーノは、今ローマを中心にイタリアで大流行中で、日本のテレビでも紹介されたそうですね? それが縁で、海外初出店が日本になったとのことです。外国の店が海外に進出するとき、日本が初って、80〜90年代は結構あったけど、最近じゃあ珍しいんじゃないですか?
イタリアでは7種類の煮込み料理を出しますが、日本ではまず3種類からスタート。
場所がちょっと中心から離れているせいか、まだまだ混んでいません。僕に延々とお店の説明をしてくれる程度には暇です。行くなら今がチャンス!
店長さんはこのお店と料理に惚れ込んでおり、しゃべりたくてしゃべりたくてしょうがないみたいなので、気軽にいろいろ質問してあげてくださいー。
【店舗情報】
名前:TRAPIZZINO(トラピッツィーノ)
場所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-14
時間:11:00-21:00
休み:なし
HP:http://trapizzino.co.jp/
【食べログ】
トラピッツィーノ 吉祥寺店 (イタリアン / 吉祥寺駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0