実は最近、あまりタリーズに行っていなかった。
タリーズが魔窟でブログネタの宝庫なことは重々承知しているのだけど、リニューアルになってないリニューアルで愛着が薄れてしまったし、向かいにあるスターバックスがとにかく居心地が良かったからだ。
向かいのスターバックスは、赤坂サカス隣の赤坂Bizタワー(博報堂が入っているビル)の中にある。大きなホワイエの一部がロフトにみたいになっていて、そこがスタバになっている。天井が高くて開放感がある。ソファなども座り心地がよく、電源なども(座る場所によっては)ある。
しかし、このスタバで一番素晴らしいのは、とある店員さんだ。
その店員さんは男性で、天パで、若者だ。
この人の接客がすごい。少しでもリピーターになっている客はほぼ全員覚えていて、その人がやってくると、まるで街中で偶然友だちに会ったかのように目をキラキラさせ、
「あ! こんにちは!」
と挨拶するのだ。どんなに忙しそうにしていても、ほんの一瞬でも、それを怠らないのだ。
かといって、まるでダチのようにベタベタ馴れ馴れしくしてくるわけではない。あくまでも挨拶と、時間があれば二言三言会話を交わすだけ。
しかしこれが、このスタバを、異常なまでに居心地の良い空間にしている。勘違いなのだが自分が大切に扱われていると感じ、また来ようという気になる。
現に僕は今日は赤坂には一瞬だけ寄ればよかったのだが、用事を済ませた後、スタバに入り、これを書いている。
スターバックスの、あの独特の「フレンドリーな接客」は、ある程度マニュアル化されているのだと思う。多くのスタバで、個人的に話しかけられたり、ちょっとしたサービスをしてもらったりする。例えば風邪でコホンコホンしていると、こんなメッセージを書いてくれたりする。
しかし、赤坂Bizタワー店の彼のそれは、マニュアルを遥かに超えている。
いったい彼は、何人の客の顔を覚えているのだろう?
いったいどのようにしてこの絶妙な親近感を身につけたのだろう?
いろいろと天性のものがあるような気がしてならない。
その店員さんはもしかしたら学生かもしれなく、毎日店にいるわけではないのだが、もし近隣で働いている方がいたら、ぜひ体験して欲しい。
フレンドリーさが集客やリテンションに繋がる、その絶妙な間合いを、具体例として目の当たりにできると思う。
それと、スターバックスさまにおかれましては、彼こそはキラーコンテンツですので、給与を大幅に増やしてずっと引き止めておくのがよろしいかと存じます。
そして、僕は来週からはもうほとんど赤坂に用がない。ここに来ることも少なくなるだろう。
このスタバに通えなくなるのは、少し心残りです。