昔、マクドナルドでバイトしていたことがあります。
すごく楽しかったです。休憩室は部室のように、いつも誰かがたむろっていて、学校では出会えない、いろんな年齢層の人たちと仲良くなれました。
僕はそこで、クルーノートという連絡帳のようなノートで勝手にコラムを連載したり、自作のmixテープを1000円で売りつけたりと、せっせと黒歴史作成にいそしんでいたわけですが、実は一番楽しみにしていたのは、古くなった(といっても20分前に作りました、程度なのですが)お店の商品を休憩中に食べること。
それまでほとんどマクドナルドに行ったことなかった僕は、そこであらゆる種類のハンバーガーやらポテトやらシェイクやらを、試しまくることができました。
そして、散々食べ尽くした結果、僕が一番美味しいと確信したのは、「ベーコンポテトパイ」でした。
ベーコンポテトパイは人気がなくて、ほとんど誰も注文しませんでしたが、いざ食べてみると、クリーミーで、ベーコンのアクセントが効いていて、パイ生地のサクサク感も絶妙で、最高に美味しかったのです。
僕はベーコンポテトパイの虜、ベーコンポテトパイマニアと化していました。いつもレジに立って、メニューを見て悩んでいる客を見つめながら、「あぁ、こいつもベーコンポテトパイを食べてみれば、マクドナルドへの印象がガラリと変わるというのになあ」と、残念がっていたものです。
ところが。