いつも日本酒を買うお店、吉祥寺の「大阪屋」にて、先日は不穏な逸品を買いました。
「大信州 純米吟醸 スパークリング」というお酒です。
恐ろしく目立つ真っ赤な「注意」のラベルが、瓶とラベルのシュッとしたオシャレ感を帳消しにしています。
「この注意書きを必ず読め」とあります。
身の危険を感じます。
ページの中も、テンションの高さは変わらず。
「アイスピック」といった、凶器っぽい単語が目に飛び込んできます。日本酒にアイスピック?
開け方が、危険物取扱書レベルです。
1. キャップを外さず、アイスピックを突き刺す
2. アイスピックを少しだけ抜いて、わずかな隙間でガスを逃す。調子に乗って抜きすぎてはならない
3. 液面が上昇してきたら、アイスピックをさらに突き刺し、隙間を塞ぐ。その際に、アイスピックが吹き飛ばされないよう手でしっかりと抑えておくこと
4.ガス圧が弱まったら、瓶を斜めに倒し、さらにガスを出す
「慌てず、落ち着いて開栓しましょう」
緊張が高まります。
裏面も毒々しさ満載です。
ここまで読んで、僕は「シャンパンみたいなものかな」と思ったんです。
それが間違いの元だったのですが。
シャンパンを開けるのは、得意です。
コルク栓そのものを手で包み込んで開ければ、栓が飛んでいくことは、まずありません。
いつも安全に開けています。
なので、まず外側の蓋を取って、その後で中の栓をシャンパンの要領で抜こうとしたのですが、蓋が取れるか取れないかくらいのときに、
ボンッ! と大きい音がして、気がついたら栓が抜けていました……
……危なかった!
全然見えなかった!
ものすごいもし顔に当たっていたら、もし電球に当たっていたら、とても無事ではすまなかったでしょう。大変な発射力です。
あれほど注意を促していた意味が、ようやくわかりました。
ただ、幸運にも無事に栓は抜けたので、もう慎重な取り扱いは不要です。
飲みます。
炭酸はそれほど強くなく、甘みと酸味、日本酒独特のコクがあって、大変美味しゅうございました。
次に買ったら、今度はもうちょっと注意しながら開けることにします。アイスピックはさすがに用意していないから、工具箱に入ってるキリでも使おうかな。
![]() 大信州 純米吟醸 スパークリング 720ml |