iPadは、良くも悪くも完成度が高いと思います。
使いやすいし、バッテリーもつし、特に不満がない。だから、買い換えない。結果、売れ行きから見ると、「iPadは売れていない」と見える。
僕も、毎回新モデルが出るたびに、アップルストアでいじり倒したあげく、「別に今の第三世代iPad(2012年)でもいいかな」と買わずにいたのですが、とうとうそのハードルを飛び越えてくるヤツが現れました。
iPad Pro 10.5インチ。
これが、素晴らしすぎて、なんというか感動しています。
高級感すごい
まず箱がキレイ。
塩の海だかエヴァの海だかを空撮したみたいなパッケージ絵なんだけど、ピンク色がゴージャスかつキュートで、「なんか良いものを買った」感がすごい。箱だけでも結構満足しちゃう。
iPad自体も、軽いのに画面が大きい。
極限まで無駄を削ぎ落としたミニマムなデザインに詰め込まれた最先端。格好良すぎます。
僕の手で持つとこんな感じ(カバーつけてるのが残念ですが)。
手のひらに乗せてスケッチしたり、寝転んで映画やマンガ見たりは余裕。
片手でずっと掴んでいるのは、ちょっと落としそうで怖いかな。そのくらいの重量です。ちなみにスペック上は469g。
そして発色キレイ。音もキレイ。動きはサクサク。
僕の好きな、アート色の強いパズルゲームやシミュレーションゲームも、これくらい大きく明るく高精細に見ると、美しさが際立ちます。
世界創造ゲーム『Godus』
お絵かきが楽しくなる
あと、Apple Pencilとの組み合わせがまた素晴らしすぎまして。
僕にとってApple Pencil+iPadは、12.9インチだと大きすぎる、9.7インチだと物足りない、という、「帯に短し襷に長し」をこの現し世に体現したかのようなラインアップでした。
それがこの10.5インチで、完全解消。
最近、久しぶりにお絵かきマンと化しています。今回は継続して、ちょっとは絵が上手くなりたいです。
今のところ、たとえばこんなのを描いています。
模写。『リトル・ウイッチ・アカデミア(TRIGGER吉成曜監督インタビュー)』のアッコ。
TRIGGERみたいな、動きのある絵が好きです。
写真を下に敷いてトレースしたもの。
こういうのがレイヤーで簡単にできちゃうのが、コンピューターで絵を描く利点のひとつです。
手癖で描いた絵。アプリの操作方法を確認するために描いたので、いろんな筆が混じっています。
それにしても手癖絵は恥ずかしいですね……
パワポのクリップアート風。これ15秒くらいで描けたので、クリップアートもそんなスピードで作られているのかも。
なお、ネットにある画像を模写するときは、Slide Overの機能を使うと便利です。
画面の右端から一本指でスワイプすると、使えるアプリ一覧が出てきます。お絵かきアプリだと、Procreateは対応しています。
お絵描きは紙とペンでもできるのですが、拡大/縮小とか、レイヤーとか、アンドゥとか、いろんなブラシや色とかが便利だし、なにせ道具として激しく新鮮なので、iPadで絵を描くこと自体が楽しくて仕方ありません。
今後もしかしたら小鳥ピヨピヨでもイラストを挟むことが増えるかも。
なお、使っているアプリは、couldの長谷川さんの記事を参考にして、ProcreateとPaperを使っています。
以下は僕から見た、両アプリの良いトコ悪いトコその他です。
Procreate
・ 名前に「Pro」がつくだけあって、さすが何でもできます。ペンの種類も豊富だし、使い勝手もカスタマイズできるし、筆圧感知とかも精妙で全くストレスがありません。
・ 一方、機能が多すぎて、覚えるまでは絵を描くことそのものに集中できないときもあるかも。とりあえず「指でこすったら消しゴム」はデフォルトじゃないので設定しておいて損ないと思います。
Paper
・ スケッチに便利。ペンの太さ選べない、レイヤーない、キャンバスを回せないという思いきった制限が、書くことに集中させてくれます。上のアッコはPaperの方で描きました。
・ 一方、操作が独特で、最初はどうやって新規キャンバスを出すのかすらわかりませんでした。あと、絵を一枚消したいだけだったのに、それまで描いたものが全て削除されたときは泣いた。
● その他
・ どちらも良くできています。新鮮さもあいまって、じっくりお絵かきに集中できる。落書きもいい感じになるし、しっかり描きこんでもいい。熟達すれば、ProcreateとPaper、それぞれで、以下のような絵が描けるそうです。
・ 一方、アプリ立ち上げたら真っ白い画面が出てくるアプリが以外とないのに驚きます。代わりに、今まで描いた絵の一覧とか出てくるんですよね。むしろ見たくないんですけど……
マンガや雑誌も読みやすい
あと、動画や写真、マンガや雑誌なども素晴らしいです。
さすがに脚注は拡大しないと読めないけど、それ以外は、横にして見開きで読んでも、表示したまんまで読めます。こんな感じ。
月刊MdN 2017年5月号(特集:TRIGGER—若きアニメスタジオ「トリガー」の5年半史)
付属で買ったもの
そのままで使えればもっとも美しいのでしょうが、やはりそこは日本人ならではのもったいないお化け発想で、いろいろ保護系のものを買ってしまいました。
僕が買ったのは以下です。
透明カバー。これで子どもや僕が落としても(たぶん)安心。
保護フィルムはブルーライトカットのものを。
ブルーライトをカットするの、本当に大事です。目を悪くしたくない方はぜひ。
Apple Pencilもなんだかとても儚げ(特に充電コンセントの辺り)なので、つい保護カバーを買ってしまいました。
SDカードリーダー。これはちょっと失敗。画像を取り込むことしかできなくて、直接SDカード内の画像や動画を大画面で見ることはできなかったのですよね。
まあいったん読み込んであとで消すという使い方もできますが、ちと面倒……
最後に
もちろん、戸惑う点や不満点もあります。しかし今のところ、それはiPad Proというガジェットのものではなく、iCloudやiOS由来のものです。たとえば、
● iCloudと強制的に連携させすぎ(できればスタンドアロンで使いたい派)
● 動画を撮影中、静止画を撮るボタンがない! どうしてこんな仕様に!?
● 日本語入力にフリックがない。今のところ発見できていない
など……
でも、99%満足です。久しぶりにiPadライフを満喫しています。
iPadやタブレット端末って、スマホやパソコンと違って、なくてもいいのですが、やはり「これこそ未来!」って感じがしますね。