リモートワークが長引きそうだし、コロナが落ち着いてからも「家で仕事をする」というニューノーマルが定着しそうなので、とうとう自宅の作業環境にお金をかけることにしました。
夏頃には、体調に直結する「椅子」だけ新調しました。
机は子どものものを拝借しています。
椅子はMATCHという、5000円くらいのメッシュバックチェア。キャスターのストッパーがないことを除けば、大満足です。もうこれでいい。これがいい。
ここまでの様子は、INTERNET Watchの「みんなの在宅ワーク」でコラムにしています。ご覧ください。
で、これでコロナをしのごうと考えていたのですが……
昨今の状況を鑑み、以下の4つを新調しました。
・キーボード(FILCO Majestouch Convertible 2)
・マウスというかトラックボール(Logicool ERGO M575 ワイヤレストラックボール)
・ディスプレイ(EIZO FlexScan 23.8 EV2450)
・机(ニトリのもの)
ヒュー!
新しいデジモノを買うのは、いつも楽しくて興奮しますね!
とはいえ、快適にするための細かい設定には、いろいろと戸惑いました。
同じように環境整備を考えている方の参考までに、細かい設定ポイントをここにまとめておきます。
■ キーボード(FILCO Majestouch Convertible 2)
MacBookやiMacのキーボードに特に不満はないので、どうせならメカニカルキーボードで快楽の打鍵感を楽しみたいと、いろいろ調べた結果、Macで使え、打鍵感も良く、評価も高い、FILCOのMajestouch Convertible 2に決めました。
しかし、Macで快適に使うためには、いくつかの設定が必要です。
● コマンド、オプション、英数/かなを設定する
このキーボードはWindowsのキーボードなので、Macで使うためには、コマンドキーとかの設定をしなくてはいけません。
もちろん、このキーボードのためにWindows環境に移行するのも楽しいと思いますが(僕は財布の紐が緩んでいたので、思わず買いかけた)、無料で!Mac用の!設定が!できるのです!
その設定ソフトの名はKarabiner-Elements。
さまざまなキー設定に柔軟に対応する、強力なアプリです。
好きなように設定してください。
僕も今も試行錯誤中です。
現時点の設定は、個人では気に入っているのですが、かなり変わってまして……
AltキーとWindowsキーを押し間違えやすいので、両方ともコマンドキーに設定しています(この変態!)。
optionの置き場所に迷ったのですが、あまり使わないだろうということで、CapsLockに割り当てました。
あと、コマンドキー単体で押したときは英数/かなキーと認識するようにも設定しました。
この設定はちょっとわかりにくいです。
まずメニューの場所が違います。Complex modificationsというところです。
このメニューで「Add rule」を押すと、ルールを選ぶダイアログが表示されるのですが、最初は何もありません。
だから、「Import more rules from the Internet(open a web browser)」というボタンを押してください。
するとWebサイトに飛ぶので、「For Japanese (日本語環境向けの設定)」を選んでください。
これで便利設定をいろいろ選べるようになります。僕は「コマンドキーを単体で押したときに、英数・かなキーを送信する。」のEnalbeボタンを押しました。大抵の欲望には答えてくれる設定が揃っていると思います。
● 家にいるときはUSキーボード、MacBookのときはJISキーボード、と、設定を切り替える
このMajestouch Convertible 2というキーボードは、USキーボードです。日本でよく使うJISキーボードとは、微妙に'や@の位置が違います。
どっちが使いやすいか?は宗教戦争なのですが、僕はいろんなものに慣れるのが好きなので(あと、エンジニアの人はUSキーボードが好きな委員性があるので興味があって)、USキーボードのまま使いたいと思いました。
しかし、ここで問題が。
Macbookは、外部キーボードをUSキーボードと設定すると、ノート側のキーボードもUS配列だと認識してしまうのです。
これは困ります。MacBookの方はJIS配列が刻印されているので、JISのまま使いたいです。
つまり、家でMajestouch Convertible 2につないでいるときはUSキーボード、外でMacBookのキーボードを使うときはJISキーボード。
この設定変更は、Macのシステム環境設定の「キーボード」で行うのですが、毎回毎回設定し直すのは面倒。
そこで!
またしても、先程のKarabiner-Elementsの出番です。
Karabiner-Elementsは、キーボードごとに個別のProfileを持つことができます。
タブの「Profiles」のメニューです。
作り方はちょっと面倒。
まず、「Add Profile」を押して名前を適当につけたあと、「Select」を押してselectedな状態とします。
その後、システム環境設定のキーボードを選び、「キーボードの種類を変更」ボタンを押します。
するとキーボード識別用のウィザードが走るので、画面の案内に従います。
最後に、何キーボードか選ぶように言われるので、Majestouch Convertible 2のキーボード設定をしているときは「ANSI」を、MacBookのキーボード設定をしているときは「JIS」を選んでください(USキーボードのMacを使っている人は言わずもなが……です)。
すると……画面上のメニューバーに、Profileを切り替えるアイコンが出てきます。
あとは、メニューバーで切り替えるだけでオッケー!
「切り替える」というひと手間が発生しますが、納得できるレベルの手間暇です。
なお、メニューバーにアイコンが出てこない人は、Karabiner-Elementsの「Misc」をチェックしてください。
以下のチェックボックスがオンになっていれば、出ると思います。
いやーKarabiner-Elements便利! キーボード設定に関しては神ってる! 痒いところに手が届く! 作った人に感謝。
他にも様々な設定ができる便利ユーティリティらしいので、みなさまもお試しください。
● FILCO Majestouch Convertible 2を使ってみた感想
そして肝心のキーボードFILCO Majestouch Convertible 2の使い心地ですが……
・FILCO Majestouch Convertible 2の良いところ
打鍵感が気持ちいい! 指に吸い付くようです。下手すると脳が考えるより早くタイプできる。
メカニカルキーボード久しぶりなので、とても楽しいです。長文が書きたい。このキーボードで長文が書きたいよ……!
・FILCO Majestouch Convertible 2のイマイチなところ
スペースキーが長すぎて、コマンドキーの類が押しにくいです。特にMacユーザーはスペースキー両隣の英数/かなを多用すると思うのですが、しょっちゅう間違って、スペースキーを押してしまいます。
慣れの問題なのでしょうが、長らくアップルのキーボードに慣れてしまっていた身としては、ちょっともどかしいです。
でも、買っちゃったからね! しばらくは使っていこうと思います。
どうしてもアレだったらメルカリにだすかもしれませんが、しばらくはその予定はなさそうです。打鍵感が気持ちいいから。
(あと、Page Up/DownボタンやDeleteやテンキーは、やはりあると便利ですね)
■ トラックボール(Logicool ERGO M575 ワイヤレストラックボール)
僕は昔からマウスというのが苦手でして、トラックパッドや、ThinkPadの赤いポッチに慣れ親しんできました。
今回環境を整えるにあたって、長いこと気になっていたlogicoolのトラックボールを試してみようかなと思いました。
周囲のデザイナーさんたちが、ことごとくこのトラックボールを使っていたんですよね。
これも、デフォルトのままでもいいのですが、ちょっと設定すると使い勝手がグン!とアップしますので、紹介します。
箱に「簡単セットアップ」というQRコードがあり、ここから設定アプリをダウンロードできます。
インストールすると、ボタンへの機能を割り当てることができる画面が出てきます。
ここでは、僕が使っている設定を紹介します。
・スクロールボタンをおすと「Mission Control」
これ、すごく便利です! ウインドウをたくさん開いていても、自然と置かれている人差し指をひとクリックで、好きな画面、好きなアプリをすぐ選べます。
・「進む」「戻る」ボタンの下の方を「デスクトップ表示」に
これも地味に便利です。僕は一時的にだけファイルはデスクトップに置くので、これまた人差し指をわずかに動かすだけでウィンドウが全部どいてくれるのは嬉しい。
・「進む」「戻る」ボタンの上の方は「戻る」に
最近って、あんまりページを進んだり戻ったりはしないのですが、それでも、戻ることはときどきあるので、一応設定しています。
ぼっと便利な機能を割り当てられるといいんだけどな……試行錯誤中です。
● Logicool ERGO M575 ワイヤレストラックボールを使ってみた感想
想像以上に使いやすいです。これはみんな褒めるだけのことはある。
今のところ、なんの不満もありません。
前述のアプリでカーソルの移動速度と正確さを設定できるので、自分にとってベストな設定を見つけるのがコツです。頑張ってください。
■ ディスプレイ(EIZO FlexScan 23.8 EV2450)
ディスプレイは、会社から借りてきたものです。
外部ディスプレイを使うとき、ミラーリングにするかデスクトップ拡張にするのかは宗教戦争があると思いますが、僕はMacBookのカメラをZoomで使うので、デスクトップ拡張を使っています。
MacBookは開いてはいるのですが、基本的にはそこではSNSやニュースのチェックだけしていて、メインの作業ウィンドウは全部EV2450の方に移しています。
● メイン画面を変更する
ここで、便利設定をひとつ。
デスクトップ拡張を使っていると「メインの画面はどっちか」問題に当たります。
デフォルトでは、メインの画面はMacBookの方。
そしてこの状態が、あちこちのシーンで、非常に使いづらい。
メインの画面を変更する方法は、非常にクールなんだけど、わかりにくいです。
システム環境設定の「ディスプレイ」から配置を選んで、「配置」タブに移動します。
画面が2つ並んでいます。
片方にはメニューバーっぽいのがありますよね? これのある方が「メインの画面」です。
メインの画面を変えたいときは、この白いメニューバーをドラッグ&ドロップします。
格好いいUXだわ! でもさすがに気づかないわ!
なお、外部モニタをMacBookから外すと、勝手にメイン画面がMacBookの画面に切り替わり、外部モニタを挿すとまた勝手にメイン画面が戻ります。これはさすが! 便利!
● EIZO EV2450を使ってみた感想
大きくて見やすい。目が疲れにくい!
発色も自然。
良いのですが、ちょっと文字が滲んでるんですよね……キャプチャとるとにじみがなくなるので、ここに画像は貼りませんが。
SMCリセットやPRAMクリアをしてみたら良くなったような気もします。まだちょっとにじんでなくない? 僕の気のせい? くらいな感じです。
モニタ側の設定やMacの設定でできることはなさそうなのですよね……いろいろ調べてみるとこんな公式FAQが出てきたりもして、
Windows 10やmacOSの文字(フォント)がぼやけたり、滲んだように感じます。
しょうがないのかもしれません…
パソコン操作に支障がないレベルなのがまた微妙で……
もうちょっと探ってみます。直し方に心当たりのある方がいらっしゃったら、教えてください。
■ 机(ニトリのもの)
最初は、イケアやニトリにある、「ハンドルで高さを変えられる机」に憧れたんですよね。
自分の好きなときに好きな高さにできたら、さぞ楽だろう、と。
でも、いざ買おうとなったその瞬間に、「そんなにしょっちゅう高さ変えるか?」と思いまして……
結局は、ニトリで、机の天板と六角レンチで高さを変えられる脚をバラで買いました。
コンパクトめの大きさを選んだおかげで(100cm)、部屋にピッタリで、今のところなんの不満もありません。
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というわけで、書斎的な方向にちょっと舵を切って、仕事環境を快適にしました。
ないときはないで気にならなかったのですが、整えてみたら、さすがに最高ですね!
自宅の作業環境って、いつ使わなくなるかわからないし、どこまでやっていいのかわからないという方も多いと思いますので、自分のケースを紹介させていただきました。
参考になれば幸いです。そのまま真似してくださってもいいかも。モニター以外は結構試行錯誤の上に選んだ構成なので、それなりに満足できると思います。
そして……ここまで揃えると、欲が出てきます。
マイクとかWebカムとかライブ配信環境とかGo Andoさんの「デスクをすっきりさせるマガジン」にある数々の小技とか……
すぐそばに沼がある。気をつけなくては……!