外気温35度の真夏日、帰宅後に、日本FP協会から届いていた封書を開いたら……
FP2級に合格していました!
嬉しい!
今回は手応えなくて諦めていたので、喜びもひとしおです!
2級って、外野から見るとイマイチに感じるじゃないですか。特に知らない資格だと。
「2級┐(´-`)┌? 1級とってから報告しなよ」
みたいな。
でもね。2級だってかなり偉いです。もちろんFP2級も。
僕はFP2級とった全ての人を尊敬します。「あの大変な勉強をこなしたんだ、偉いなあ」って。
一方で、僕の今回の勉強方法は、やや邪道気味でした……
今後FP2級を目指す人の何かのお役に立つかもしれないので、いちおう勉強方法をまとめておこうと思います。
● 前提:時間がなかった
今回、試験を受けようと思ったのが、申込締切ギリギリでした。ちょっと最近仕事が忙しすぎるので、直前まで悩みまして……
そこから試験日までは約2ヶ月。全然時間がありません。
本当はFP3級のときのように、王道的にしっかり勉強したかったのですが、今回は効率よく勉強する必要がありました。
● 使った教材
経験者の意見だと、僕がFP3級の試験のときに使った『みんなが欲しかった! FPの教科書』シリーズは、「出題範囲をあまり網羅しきれてない」とのことだったので、別の教材を探しました。
結果、使ったのは、日本経済新聞出版の「うかるFP王道テキスト/王道問題集」です。
確かに、書き方はちょっと難しいんだけど、とても詳しくて、信頼できる教材でした。
(ただし、Webの正誤表は必ず参照してください。僕はテキストの間違いに気づかず2時間ほど無駄にしました)。
たぶん、合格できたのは、この教材を効率的に使ったおかげです。
その使い方を、以下に紹介します。
● 教材の使い方
何度も言いますが、これは「時間のない人が仕方なくやる方法」ですよ?
本当は、僕がFP3級のときにやったような、王道の勉強の仕方をオススメします。
「4ヶ月〜半年ほどで、テキスト読んで、短い区切りごとに問題集を解くのを何周か繰り返す。その後過去問に取り組む」
これが王道であり、身につく勉強法です。
でも今回は本当に窮地に立たされていたので……
僕の勉強方法は、こんな感じでした。
1. テキストの、章とタイトルだけを読んでいく
これだけでも結構膨大な量ですが、頑張りましょう。
本文読みたければ読んでもいいですが、こたびの勉強方法においては、この時点で本文を読むのは無駄です。
2. 問題集を読む
この問題集の特徴は、隣に答えが書いてあることです。
左が問題、右が答えなんですね。
問題を解こうとしますが、当然、解けません。
何が書いてあるのかすらわからないでしょう。
なので、すぐに答えを見ます。
答えの上の方に、「この問題はテキストでいうと何ページ目あたりに書いてある」ということが示されています。
ここです↓
ここで、すぐさまテキストに戻って、該当箇所だけを読みます。
まあ……たぶん理解できないと思いますが、とにかく頑張って読みます。
これを、学科の問題集が終わるまでやります。
しかも2周します。
2周が終わったころには、おそらく1〜2ヶ月くらい経っているでしょう。
わからないことをわからないまま進めているので、グッタリと疲れます。
お疲れさまです。
(余談:わからないまま10回読む「わからん科目攻略法」というのもありますが、経験者としては、あれ、脳への負荷がすごいです。僕は4回目くらいで挫折しました)
3. わからないときはすぐネット
2周目からは、テキストを読んでも腑に落ちないところは、考え込まないで、すぐ検索します。
インターネッツには、FPの解説が溢れています! 最高!
ほとんどのことには誰かが解説を書いてくれていて、感動しました。
でも、いくつかは、いくら探してもわからないことがあります。
そういうときは、未来に理解できている自分に期待するか、あるいは、Yahoo!知恵袋です。
素直にわからないことを聞くと、すぐに誰かが答えてくれます。
たいていは以下の2つの答えが(両方とも)ついてきます。
● 優しい人が噛み砕いて教えてくれる
● 罵倒し、マウンティングし、嘲笑してくる
後者は忘れ、前者のみに集中しましょう。大丈夫。Yahoo!知恵袋は匿名です。どんなにひどいことを言われても、あなたは傷ついていません!
4. 隙あらばテキストの欄外を読む
効率良く進めるためには、全てのスキマ時間を使う必要があります。
いつもテキストを持ち歩き、少しでも暇ができたら、読みましょう。
ただし、本文を読みはじめると数ヶ月経ってしまうので注意。
ここで読むのは、欄外です。
欄外には、「間違えやすいポイント」や「よく問題にでること」が書かれています。
ここを中心に読んでいきましょう。
暗記せず、ただ読むだけでいいです。2の「問題集を2周」が終わるころには、問題集の問題と、テキストの欄外がつながって、「エウレーカ! なるほど! ここはそういうことか!」と腑に落ちます。
5. 問題集の模擬試験を解く
たぶん全然できなくて落ち込むし、おそらくこの時点で、残り10日で本番くらいになっていて、焦ります。
OKです。
ここから本番までに、できることだけに集中していきます。
できることとは? すなわち、以下です。
6. 問題集の間違った問題だけを復習する
正解するまで何度もやります。
本番前々日くらいまでに、問題集の問題は全部正解できるような意気込みで。
なんたって同じ問題を何度も解いているわけだから、たぶんできます。
7. 本番
祈りましょう。
● このやり方のメリット/デメリット
この方法は、ざっくりいうと、「問題集を暗記している」のです。
問題集の場合は、
1. (問題を見て)なにこれ!?
2. (解説を読んで)ふむふむ…そういうことか
3. (また問題を見て)なんだっけこれ?
4. (解説を読んで)あー、そうだったわ。思い出した
という「わからない→わかった」の繰り返しで記憶を強く定着させるので、テキストを愚直に学んで理解していくより楽なはずです。
出そうな問題に集中して取り組んでいるので効率的なのがメリットです。
逆にデメリットは、「問題集に出ていない問題には歯が立たない」ことです。
そうですよね。ちゃんと体系立ててテキスト学んでないんですから。
実際、冒頭に「今回は手応えなくて」と書いたのは、問題集に出てこなかった問題が出てきて、あまりのわからなさに絶望に打ちひしがれたからです(地震保険料の計算? なにそれ? 聞いたことすらないんだけど?)。
いやー、良くない。
良くないよ。
試験に通るための勉強をしちゃってる。本当は学んで理解して、その結果として試験に通るべきなのに。
● それでも、受けて本当に良かった
それでも、受けて本当に良かったと思います。
いろんなことに、詳しくなりました。
例えば僕は、ふるさと納税による減税がどこにどのくらい反映されているのか、すぐに見て取ることができます。
四季報や投資信託の目論見書も、前より読みとけます。
自分の年金額を計算できます。
ライフプランニングを立てて、いつまでにいくら必要なのか覚悟することができます。
怪我した人に傷病手当金などの使える制度の申請を提案できます。
やってないですが、たぶん保険も納得できるものを選べるし、相続税の見通しも立てられるでしょう。
高校で金融教育がはじまりましたが、それよりも、FP教育の方がいいんじゃないかと思います。
FPでは、金融だけではなく、以下のようなお金周りのものごとを、総合的に学びます。
● 社会保障(年金とか)
● 保険(生保、損保など)
● 金融(投資信託、経済学基礎など)
● 税金(所得税、法人税など)
● 不動産(取引、価値分析方法など)
● 相続(贈与や相続)
お金にまつわることを、さまざまな方向から、ちょっとずつ学べるんです。
これぞ「お金のリテラシー」じゃないでしょうか?
しかも、FP3級の知識だと実際に応用するのに限界がありますが、FP2級の知識は、結構実際に応用できます。
これって、社会で生きていくのに結構強いと思うんですよね。
● 感謝とこれから
勉強時間を確保してくれた家族に感謝。
「FP3級とFP2級は似てるんだから、3級とったら2級も受けなよ!」と煽ってくれた友だちに感謝。
すっごい頑張った自分にも、感謝します。
さて。
本当はここからFP1級を目指すのでしょうが、ちょっと調べる限りだと、FPの仕事をしていない人は、なかなかな遠回りをしないと、そもそも受けることすらできなそうです。
もちろん遠回りもアリなのですが、FP2級は生きていくには十分な知識なので、FPはいったんここで止めて、別の勉強にかじを切ってもいいのかもしれません。
何にしようかな。Pythonでのデータ分析にも興味あるし、Webアプリにも興味あるし、MBAにも興味あるし、広くITストラテジー的なものにも興味があります。
コーディングと経営ですね。結局はそういうのが好きなので。
もちろんrealityOSが出たら一直線に底だったりもします!
なお、英語はDuolingoを2年くらい続けていますが、未だに全く上達した感覚がありません……!
助けて……!
まあ、でも、何よりも最初に僕がやるべきことは、試験を全部解けるまで復習することだと思います!
満点にはほど遠いし、今回の勉強方法の贖罪の意味も込めて。