先日、いつもいろんな人がたむろしているタリーズで、女子高生2人の以下のような声が元気に聞こえてきました。
「わたし、バレンタインデー大好き!」
「わかる! 1年で1番美味しい!」
「バレンタインデーが美味しい日」って、とても素敵な発想だと思います。
誰のマーケティングなのかは知りませんが、バレンタインデーは女性が男性に想いをチョコと共に告白する日と制定されてからというもの、さまざまな悲喜交々が引き起こされてきました。
バレンタインデーに告白しようと心臓をバクバクさせる人。
バレンタインデーにチョコがもらえるかどうかドキドキする人。
告白して振られ涙に暮れる人。
誰からもチョコをもらえず寂しく帰宅する人。
なんとなく気まずいクラス、職場。
円滑な人間関係のために義理チョコを用意する人。
義理チョコすらもらえない人。
告白する勇気を持てず鬱々とする人。
どうせ今年ももらえないさとヤケになる人。
呪いに近いストレスを社会全体に与えていた時期もあったかもしれません。
でも。
友チョコみたいな概念や、「バレンタインは世界中から美味しいチョコが催事場に集まってくる」といった情報が広がるにつれて、バレンタインはどんどん軽く、単に楽しいイベントになっていきました。
仲良しにチョコをあげるだけでいい。
美味しいチョコを買って1人で食べてもいい。
別に男性からアクションを起こしてもいい。
無視してもいい。
そういう、「どういう形でもハッピーならいいじゃん。多様性を認めようよ」という空気が醸成されていった結果、2025年の今、バレンタインデーは「1年で1番美味しい」日と認知されたのです。
とても良いことだと思いました。