とうとう、とうとうエルデンリングをクリアしました。
感無量すぎます。
エルデンリングを知ったのは、2年半ほど前の2022年末ごろ。まだコロナ禍だった頃。
「TGAで最優秀ゲーム賞をとった、日本産のすごいゲームがある」
「メタスコアでも96点という超高得点らしい」
「『死にゲー』っていう、プレイする人を選ぶゲームなのに、むっちゃ人気らしい」
「日本よりも海外で圧倒的な人気らしい」
いろんな噂が飛び交って来ました。
いろんな意味で気になりました。
ただ、「死にゲー」というところが引っかかっていました。
「死にゲー」とは、難しくてすぐ死ぬ、何度も死んでようやく勝って達成感を味わうゲームのことです。主に日本のフロムソフトウェアのダークソウルシリーズなどのことを指します。エルデンリングもフロムソフトウェアの作品です。
僕はアクションゲームが苦手です。
どのくらい苦手かというと、スーパーマリオブラザーズは最高3-2まで、というくらい苦手です。
死にゲーってアクションのスキル要求されそう。
僕が死にゲーをやっても、楽しめないのではないか?
そんな不安がありました。
一方で、YouTubeでプレイ動画を見て、衝撃も受けていました。
そこには、「RPGの理想の世界」がありました。
子どもの頃、ピコピコのドット絵やカクカクのポリゴン絵、あるいは紙のマップやキャラクターシートを見ながら想像していた、ファンタジー世界を駆け巡り、敵と戦い、宝物をゲットしていく、冒険に満ちた世界。
ドラクエやFFやD&Dの世界、僕の場合はハイドライドやザナドゥやウィザードリーやウルティマや夢幻の心臓やetc……の世界(参考:僕が惚れ込んだPC88ゲームたち - 小鳥ピヨピヨ)。
その「頭の中でイメージしていた世界」が、そのまま現実になっているのです!
何!? この超ウルトラ美麗なグラフィックが、ムービーじゃなくて、操作できる世界なの!?
ヤバくない!?
大人になると忙しくなって、なかなかゲームはできません。
でも……これは……
一生のうちあと数タイトルしかゲームできないとしたら……
この「エルデンリング」は、確実にそのうちのひとつとして選ぶべきなんじゃないか……
下手すぎてできないかもしれない。
途中で挫折するかもしれない。
でも、少しでもいいからこれを体験しておくのは、とても価値あることなんじゃない?
決心はつきました。
僕はエルデンリングをやる!
まずはPS5をゲットするところから始めました。
これが大変。当時、PS5は常に品切れで、いろんな手段を駆使しないと買えない状態でした。
あちこちの抽選に応募して、半年かかって、ようやくPS5をゲット。
この時点でかなり達成感がありましたw
さっそく、エルデンリングをはじめます。
……最初のキャラ作りから、とても苦労しました。
どれをどう選べばいいのかわからない……最近のゲームはキャラ選びから難しい……
四苦八苦して、いったんキャラメイクを終了。
いきなり恐ろしげなところに放り出されて、右往左往しているとチュートリアルがスタート。
チュートリアルすらもオドオドしていて、数日かかりました。
そして……
ドアをくぐり、はじめて世界に出ます。
このときの感動は忘れられません。演出がニクいんです。
暗くて狭い洞窟から、バーッと景色が広がりました。遠くに城が見える。彼方に輝く大樹が見える。
この見えている世界のどこにでも行ける。どこに行ってもいい。もう大冒険の予感しかしません。ワクワクしました。
でも、いきなり世界に放り出されて、何でもできすぎて、何をしたらいいのかわかりません。
システムもわかりません。ステータス画面も設定画面も意味不明。
装備やアイテムも、どれもこれも意味不明。あれこれと事細かに説明するゲームじゃないんですよね。
数日くらいは、その辺の花や実を摘んでばかりでした。
最初に絶望した敵は、巨人(トロル)でした。
ものすごく強そうなのが歩いてる! そして実際強い! 避けても避けても攻撃が当たる!
友だちに「強い敵がいてさ」と話したら、
「それはザコ敵だよ」
と言われ、え?こいつを苦労なく倒せなきゃいけないの? エルデンリングという世界はどこまで難しいの? どこまで覚悟しなくてはいけないの? と震えたのを覚えています。
もうひとつ、深刻な問題がありました。
3D酔いです。
だいたい20分くらいすると、気持ち悪くなってしまうのです。冒険どころではありません。
「3D酔いが激しいからエルデンリングやめた」という声を友だちからも聞きました。
でも、諦めたくはありませんでした。
少しずつ、敵を倒せるようになってきていたのです。
あと、絶妙な位置に、宝物が落ちていたり祝福があったりして、いつまでも飽きないのです。
このゲームバランスの良さにはほとほど感心しました。3D酔いで毎日少しずつしかできないのだけど、それでも毎日「次はあそこ行ってみよう」というワクワクが尽きません。
(3D酔いは今も直っていませんが少し慣れまして、今では1日40分くらいはできるようになりました。
これ、むしろ良いのではないかと思います。ゲームやりすぎで生活が狂うことになりようがないので。)
使えるものはなんでも使うべく、攻略サイトは活用しまくりました。特にGameWithと神攻略Wikiにはお世話になりました。また、(今は残念ながら政治ばかりを扱うチャネルになってしまいしたが、)香椎なつというエルデンリングのプロの解説動画もよく参考にしました。YouTubeで他にお世話になっていたのは、トマトちゃんとかかな。
公式コンプリートガイドも買いました。これは「イベントのフラグを折らずストーリーを進める」ための指標として使っていました。
楽しいんだけど、緊張するし難しくて苦しい。3D酔いも激しい。
そんな日々が続きました。
もちろん、死にゲーの一番の醍醐味である「達成感」の体験は素晴らしかったです。
最初の達成感は「猟犬騎士ダリウィル」戦。以前記事にもしましたが、「こんなの勝てるわけないだろ」から「あれ? 敵の動きが見えるようになってきた」までの成長の過程が(自分の中で)実にリアルでした。
倒した時に手に入れた武器「猟犬の長牙」は宝物となり、その後長く使う相棒となりました。マレニアも猟犬の長牙で倒したんですよ。そんな人、なかなかいないらしいですね。
ただねぇ……
ボスたちも大変だけど、攻略サイト見れば倒すためのヒントが載ってるからねえ……
それよりも大変なのは道中。
急に後ろから襲ってきたり、気がついたら囲まれていたり、遺灰を呼べない環境なのに強いのが出てきたり……
道中は攻略サイトでも特に説明していないので、その場その場で他ユーザが残してくれているメッセージたちに、大いに助けられました。
あまりにもありがたかったので、僕も恩返しすべく、頻繁にメッセージを残すようになりました。
ようやく過剰な不安と緊張感が薄れ、ワクワクドキドキが優ってきたのは、終盤の方、巨人たちの山嶺くらいじゃないかな。
ここまで来ると、死ににくくなってるし、武器や戦技もいろいろ使えるようになっているので、心に余裕を持って探索を進めることができるようになっています。
正直、最初はクリアまでは行かないつもりでした。
目的は「世界中で大人気の、最新のRPG世界を楽しむ」なわけだから、体験さえすればゴールで、その後はできる範囲だけやればいいと考えていたのです。
アクション苦手、死にゲー初心者、仕事も生活も忙しくて時間取れない、3D酔いする。
そんな僕にはエルデンリングのクリアは無理! と思っていました。
でも……
絶妙なゲームバランスと、攻略サイトやYouTubeと、2年という時間を味方につけて、このたびとうとうクリアまで漕ぎ着けました!!!
感無量なんていう言葉では言い表せません。
できないはずのことができた。これは偉大なる達成です。
たかがゲームなのですが、人生の中でもトップいくつかに入るくらい、誇れることだと感じています。
ありがとうフロムソフトウェア。
こんなすごいゲームを作る会社が日本にあることに、関係ない第三者ながら、誇りを感じます。
そして、改めてありがとうエルデンリング。
あなたは僕に、「諦めず、試行錯誤を繰り返していけば、いつか必ず壁を越えられる」という自信をつけてくれました。
攻略サイトやYouTube動画、メッセージを書いてくれた他ユーザーもありがとう。僕一人ではまるで刃が立たないゲームでした。
これから僕は、
「エルデンリング、クリアしたよ」
と言える人生を歩いていくのです。すごいなー。
そして……
気になっている別のゲームはたくさんあって、それをやりたい気持ちはあります。
ゼルダのティアキン、サイバーパンク2077、GTA6、十三機兵防衛圏、Outer Wilds、Undertale、ドラクエ11、HADES、ゼノブレイド・ディフィニティブエディション、ウィッチャー4、ディスコ エリジウム、Portal2、シヴィライゼーション、バルダーズゲート3、ペルソナ5……
でも、ようやくエルデンリングのプレイ自体が上手くなってきた気がしているんですよね。
あの冒険世界をもう楽しめないのは、寂しい気もするんですよね……
なので、
DLCもやることにしました!
フロムソフトウェア難易度マックスと言われているエルデンリングDLC、今度こそ心が折れてクリアできないかもしれませんが、とりあえず体験してみます!
p.s.エルデンリング関連記事、あと2つくらい続きます。お楽しみに!