何故かっていうと、理由は、「日本は今後もこのようなアニメを作っていけるのかな?」と悲観してしまうから。
僕の周囲だと、知識・知恵・分別がある人であればあるほど、「日本はこれから衰退していくしかない」って言うんですよね。
人口ピラミッドが逆三角形になる。社会保障費が増大し、将来への投資や支援にお金が回らない。他国では若く優秀な人が続々と台頭してきて、国家がそれを支援する。日本は負ける。もうダメ。衰退決定。きっつー。あとはできるだけソフトランディングできるかが問題。我が子は海外で活躍させよう。云々。
メディアも似たような悲観論(「悲観論じゃない。現実だ」と言う)を流すか、あるいは逆に、やけくそ気味に「日本はすごい!」「世界は日本をこんなに尊敬している!」というプロパガンダを流すばかり。
「クール・ジャパン」という国家政策もだいぶ前からあるけど、それによって、たとえばアニメに携わる人の労働環境が著しく改善したとか、アニメにかける予算が激増したとか、巨大産業として世界中の才能を引き寄せているとか、アニメ監督がビリオネアなセレブになったとか、アニメの世界での上映館数が倍々ゲームで増えているという話は聞かない。
でも、日本のアニメって、今すごく面白い、下手すると一番面白い状況にあると思うんです。
深夜帯だけど(だからこそ?)、毎クール大量の新作が出てくる。いろんなジャンルでいろんな実験が行われている。一般受けする方程式も上手に取り入れる。