ここ1年くらいの間で、最も素晴らしく、そしてくだらない漫画を見つけました。
みなさん、範馬勇次郎ってご存知ですか?
範馬勇次郎は「バキ(旧題:グラップラー刃牙)」に出てくるキャラクターです。主人公の父親であり、とにかく途方もなく強いという設定です。
その強さは常識はずれで、どんな強い相手でも、彼にかなうとものの1~2ページほどで完全に破壊されてしまいます。
作者である板垣恵介先生も、話の流れよりも範馬勇次郎が強いということの方が大事だと考えているので、彼が出てくると、いつもストーリー上重要なキャラがあっさりと殺されたりして、話がややこしい方向に流れていってしまいがちです。
一体範馬勇次郎は、いつからこんなに強くなってしまったのでしょう。そんな疑問に答える外伝が、このほど紹介されました。
掲載誌は「バトル増刊 週間少年チャンピオン バトリズム」。以下の表紙が目印です。
漫画は、範馬勇次郎の誕生シーンからはじまります。
産婆さんが、産道から頭を出したばかりの彼をとりあげようとしたまさにそのとき、いきなり範馬勇次郎は、その強さを見せつけます。
……板垣先生、勘弁してください。僕はこのページを見た瞬間、笑いすぎてコンビニの床で転げまわってしまいました。
赤ちゃん勇次郎は、産婆さんを恐喝します。「失敗は許さないッッッ」「無事に取り出せッッ」。そんなこと言わなくても、産婆さんはちゃんと取り上げてくれます。安心して欲しいものです。
最初からこの調子ですから、その後はいわずもながです。例えば、ママからおっぱいをもらうとき。
……だから、そんなこと言わなくても、普通にしてれば、ちゃんとママはおっぱいを飲ませてくれますってば。ここでママを恐喝するメリットは、ひとつもありません。
どうやら板垣先生は、範馬勇次郎は生まれつき嫌になるくらい強い、という設定に決めたようです。彼は生れ落ちたその瞬間から、「俺がナンバーワン」だったんですね。
範馬勇次郎は強者ですね。ええ、ええ。十分過ぎるほど伝わりましたとも。
とにかくこの漫画、刃牙を少しでも知ってる人であれば、マストバイです。必ず一生の宝物になるので、ぜひ購入をためらわないでください。
そして友人に積極的に見せ、彼らの困惑した表情を楽しみましょう。